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コロナ禍で大切なリスクマネジメントの基本と4つのプロセス

新型コロナウイルスの感染が拡大し続けている今の状況では、事業を守るために的確なリスクマネジメントの実施が必要不可欠です。

しかし、コロナ禍におけるリスクマネジメントを具体的にどのように進めれば良いのか悩んでいる方も少なからずいるでしょう。

今回はそんな企業担当者の方のためにコロナ禍におけるリスクマネジメントの基礎知識と具体的な手順、リスク対応で導入するべき対策などを紹介していきます。

この記事を読むことでリスクマネジメントをスムーズに実施できるようになるので、ぜひ参考にしてください。

コロナ禍で重要性が増すリスクマネジメント

リスクマネジメントの概要

新型コロナウイルスが蔓延する今の状況下で自然災害などのリスクが発生すると集団感染など深刻な被害へ繋がるおそれがあります。

ほぼ同じタイミング、または復旧中に複数の災害が発生することを複合災害と言い、集団感染リスクがあるとされるコロナ禍+自然災害という複合災害の発生が危惧されているのが現状です。

そのため、新型コロナウイルスを踏まえたリスクマネジメントをきちんと実施しておきましょう。

リスクマネジメント(リスク管理)とは、事業などに影響を及ぼすリスクを事前に把握し、その影響を回避するまたは最小限に抑えるプロセスのことです。

詳細は後述しますが、このリスクマネジメントの中にBCPや防災対策などが含まれており、適切な対策を実施する上ではリスクマネジメントが欠かせません。

また新型コロナウイルスを踏まえると集団感染リスクやその対応などを考える必要があるため、従来の防災対策では通用しない可能性が高いです。

今は新型コロナウイルスというリスクがすでに蔓延している状況なので、きちんと新型コロナウイルス対策も実施しておく必要があります。

リスクマネジメントと危機管理を混同してしまう方も中にはいますが、危機管理ではすでにリスクが発生した後の被害を最小限に抑え、事業の早期復旧を図る点が異なります。

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2種類に分類されるリスク

純粋リスクと投機的リスク

リスクマネジメントでは、リスクを純粋リスクと投機的リスクの2種類に分類します。それぞれの意味は以下のとおりです。

【純粋リスク】
事業に損失のみを与えるリスクのことであり、火災、地震などの自然災害、事故などが含まれます。

【投機的リスク】
事業に損失または利益をもたらすリスクのことであり、投資や新しいサービス、金利変動などがあげられます。

上記のようにリスクが損失のみを与える事象であるとは限りません。

リスクマネジメントにおいては利益・損失を含めて事業に及ぼす事象は全てリスクだと考えられているのです。

損失を与える純粋リスクのみがリスクだと捉えてしまうと適切なリスクマネジメントにならないので、注意しましょう。

リスクマネジメントの4つの手順

リスクマネジメントの4つの手順

ここまでリスクマネジメントの基礎知識を紹介しました。次にこの章ではリスクマネジメントを実施するプロセスを説明していきます。リスクを対策する上では、どれも重要な内容になるので、ぜひ参考にしてください。

コロナ禍を前提にリスクを洗い出す

まずは新型コロナウイルスを前提にどのようなリスクが事業を取り巻いているのかを徹底的に洗い出していきましょう。

リスクを特定するために様々な手段がありますが、主に以下3つの種類によって洗い出されます。

【ブレーンストーミング法】
各部署から集めた複数人の担当者で考えられるリスクを洗い出していく

【デルファイ法】
複数の担当者へ個別にアンケートの回答を求め、集計した回答を再配布して意見を求める過程を繰り返し、リスクを特定する

【チェックリスト分析】
過去の事例などに基づいて今の事業に当てはまるリスクをチェックリストで確認していく

いずれかの方法の場合も1人の担当者に任せてしまうとリスクが偏ってしまうため、必ず複数人でリスクを洗い出して行きましょう。

また基本的には質よりも量で、できる限り多くのリスクを特定していくことが大切です。

リスク分析・評価する

想定されるリスクを洗い出したら、対処するべきリスクの優先順位をつけるためにリスク分析を行いましょう。

リスク分析では縦軸に影響度、横軸に発生確率を書いた表である※発生確率・影響度マトリックスを作成し、リスクレベル(リスクの等級)を把握していきます。

※発生確率(Probaility)と影響度(Impact)の頭文字をとってPIマトリックスとも呼ばれています。

影響度とはリスクが発生した場合に事業に及ぼす影響の度合いのことであり、発生確率はリスクが発生する確率を意味します。

独立行政法人国際協力機構(jica)が発表する「事業マネジメントハンドブック」で説明されているように影響度や発生確率に低・中・高や1〜3などの数字を使って分類していきましょう。

もちろん、リスクの種類によってはどのような基準で影響度・発生確率を決めれば良いのか困ってしまう場合もあるため、過去の事例や専門家の意見を参考にするのも1つの手です。

発生確率・影響度マトリックスの作業が終わったら、以下の計算式でリスク・レベルを計算しましょう。

【リスク・レベルの計算式】
リスク・レベル=リスク発生確率 × 影響度

このリスク・レベルを計算後、リスク・レベルが高いリスクから優先的に対処していきます。

リスク対応を定める

リスク分析・評価が終わったら、次に具体的なリスク対応を行いましょう。

リスク対応とは、リスク対策のことであり、リスクマネジメントでは主にリスクコントロールとリスクファイナンスの2種類があります。

それぞれの意味は、以下のとおりです。

【リスクコントロール】
◆回避
リスクが発生する事業活動などを中止する
◆損失防止
リスクによる損失を防止する、または発生確率を下げる
◆分離・分散
リスクを一箇所に集中させず、複数箇所に分散させる

【リスクファイナンス】
◆移転
発生したリスクによる損失を第三者に負担(移転)させる。保険への加入など第三者から損失補填を受けることなどがあげられる
◆保有
リスク発生による損失を許容すること。積立金など蓄えていた資金で補填することなどがあげられる

決してリスクコントロール・リスクファイナンスのいずれかを選ぶという訳ではありません。

リスクの種類に応じて複数の対策を組み合わせていくと良いでしょう。また上記のように防災対策は、このリスク対応に分類されており、新型コロナウイルスを踏まえた対応が求められています。

適切なリスクコントロールが導入されていなければリスクによる被害が拡大する可能性があり、きちんとしたリスクファイナンスが導入されていなければ事業の建て直しが図れずに倒産へ繋がってしまうおそれがあるのです。

例えば東京商工リサーチが発表する『“震災から9年”「東日本大震災」関連倒産状況(2月29日現在)』によると、東日本大震災の影響で倒産へ繋がった企業は1,946社でした。

倒産した主な理由には、復旧に関する補助金が支給されたものの業績が十分に回復しなかったことなどがあげられます。

ここでは簡易的な紹介となりましたが、さらに詳しくリスファイナンスについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

定期的に改善する

リスクマネジメントを一度実施したら、それで終わりではありません。

というのもリスクは事業や世間の状況などに伴って変化していく特性があり、定期的に内容を改善する必要があるのです。

また一度の実施のみで効果的な対応を定めるのは難しいため、定期的に内容を見直し・改善していく必要があります。

一度定めた対応を使い回していると、事業や世間の動向に変化があった際にリスクマネジメントで決めた対策が上手く機能しないおそれがあるため、注意しましょう。

リスク対応として行うべき主な防災対策6選

BCPの策定

次にリスクマネジメントのリスク対応で実施するべき防災対策を解説していきます。ぜひ読み進めてください。

新型コロナウイルス対策を実施する

コロナ禍を踏まえて新型コロナウイルス対策を実施しておく必要があります。

適切な新型コロナウイルス対策を考えるにあたっては、まず現時点で立証されている感染経路を把握しておきましょう。

【飛沫感染】
新型コロナウイルス感染者の咳やくしゃみなどによって飛び散った飛沫(ウイルスを含んだ水分)を鼻や口から吸い込んで感染することです。現時点では飛沫の最大飛距離は約2メートルであり、これ以上離れていれば感染しないと考えられています。

【接触感染】
新型コロナウイルス感染者の飛沫に手で接触し、その状態のまま目・鼻・口などの粘膜に触れることで感染することです。ドアノブや電車のつり革、照明のスイッチなど不特定多数の方が触れる箇所には注意する必要があります。

また従来の避難所では日本政府が回避を求める3つの密を満たしやすく、避難所で集団感染が発生することが危惧されており、早急な対応が求められています。

新型コロナウイルス対策の一環として避難所は避難所のフィジカルディスタンス(身体的距離)を確保することを目的に避難所の収容人数を減らすために自宅や知人宅、ホテル・旅館など様々な場所へ避難する分散避難が推奨されているのが現状です。

事業所で災害が発生した場合に集団感染リスクを防ぐために分散避難指示を従業員に出すケースもあると推測されるため、企業の場合もきちんと避難所の対応を把握しておく必要があります。

では、具体的にどのような新型コロナウイルス対策を実施すれば良いのでしょうか。主な新型コロナウイルス対策は以下のとおりです。

  • マスクを着用する
  • 手洗いや消毒を定期的に行う
  • 対面や隣のデスクは空席にする
  • 対面のデスクにアクリル板を設置する
  • 面談や会議はオンラインで行う
  • テレワークやフレックスで一度に出社する従業員を減らす

ここでは簡易的な紹介となりましたが、より詳しく新型コロナウイルス対策を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

BCP・防災マニュアルを策定する

自然災害などのリスクが発生した場合に備えてBCP・防災マニュアルを事前に作成しておきましょう。

BCP(事業継続計画)とは、事業におけるリスクが発生した際にその被害を最小限に留め、事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。

このBCPが策定されていない状態で自然災害などのリスクが発生した場合、混乱が生じることで適切な対応が行えず、迅速な事業の復旧ができないばかりか、対応が遅れることでさらなる被害へ発展してしまうおそれがあります。

従来のBCPは今ある事業の経営資源(ヒト・カネ・モノ)に基づいたシナリオベースの内容がなっている傾向がありますが、新型コロナウイルスの影響で想定以上の経営資源が不足する事態に陥る場合も考えられるのです。

大規模な自然災害によって従業員が出社できないなど経営資源自体にリスクが発生した場合の対応も明確に定めておきましょう。

BCP・防災マニュアルの策定後、従業員にきちんと浸透させるためには定期的な教育・訓練が欠かせません。

訓練を開催する際は、作成したBCP・防災マニュアルの内容に沿ったシナリオを用意しますが、決して使い回すことのないようにしましょう。

というのも同じシナリオを使い回してしまうとシナリオで書かれていない想定外の事態が発生した場合に対応できなくなってしまうからです。

そのため、地震から火災など想定するシチュエーションを変更した内容が異なるシナリオを毎回用意しましょう。

また従来通りの対面による防災訓練では新型コロナウイルスの集団感染リスクがあると考えられ、実際に防災訓練の中止・縮小を行う自治体もあるのが現状です。

新型コロナウイルスの集団感染リスクを防ぐという観点では、オンラインでの机上訓練が最も推奨できます。

さらに詳しくBCP・防災マニュアルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

防災グッズを備蓄する

自然災害などのリスク発生時に備えて事前に防災グッズを用意しておきましょう。

一般的に電気・ガス・水道のライフラインの復旧や人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われています。

大規模な自然災害によって避難が長期化する事態も想定し、3日分を必要最低限として、余裕をもって1週間分の防災グッズを備蓄しておきましょう。

企業の場合、2011年の東日本大震災で約515万人の帰宅困難者が発生したことをきっかけに定められた東京都帰宅困難者対策条例の条例17号で防災グッズの確保が求められています。

【東京都帰宅困難者対策条例条例17号】
事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します

対象となるのは、正規・非正規を問わずに同じ事業所で働く全従業員であり、全従業員分の防災グッズを確保しておくことが望ましいと言えます。

この条例に記載されている努力義務とは「〜するよう努めなければならない」という意味合いであり、この条例に違反したとしても現時点では罰則を受けることはありません。

しかし、企業には東京都帰宅困難者対策条例とは別に労働契約法の第5条で従業員に対する安全配慮義務が法的に課せられています。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

コストが惜しいからと防災グッズを一切用意しなかったことが原因で従業員が被害を受けてしまった場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、損害賠償金を支払わなくてはなりません。

そのため、従業員のためにもできうる限りの防災グッズを用意しておきましょう。

また避難所では避難者同士のフィジカルディスタンス(身体的距離)を確保することを目的として避難所の収容人数を減らすために自宅へ知人宅、ホテル・旅館など様々な場所へ避難する分散避難が推奨されているのが現状です。

新型コロナウイルスの一環として在宅でのテレワークを実施している企業も多いですし、集団感染リスクを防ぐために一部の従業員をオフィス近くにある安全な避難先への避難指示を与える場合も考えられます。

防災グッズに関する以下のような工夫を行なっておくと良いでしょう。

  • 従業員が防災グッズを持ち出しやすい場所に保管しておく
  • 従業員の自宅にも防災グッズを備蓄するように伝えておく

用意するべき防災グッズの種類などを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

正確で迅速な情報収集を行う

自然災害などのリスク発生時は、正確で迅速な情報収集が不可欠です。例えば自然災害に備えてハザードマップを確認しておくと良いでしょう。

ハザードマップとは、自然災害による被害・範囲をあらかじめ予見し、安全な避難場所や避難経路を記載した地図のことです。

ハザードマップは水害や地震など自然災害の種類別に用意されており、自治体や国土交通省のHPで確認することができます。

ただし、ハザードマップで記されている災害の被害状況や範囲は、あくまでも予想に過ぎず、場合によっては安全とされていた避難場所・避難経路も被災してしまうケースもあるのです。

さらにコロナ禍の状況では、避難先付近で新型コロナウイルスの集団感染が発生している場合もあるため、複数のハザードマップを確認した上でNewsDigestなどの新型コロナウイルス感染状況マップと照らし合わせておきましょう。

災害に関する保険に加入しておく

自然災害や事故などによる損失をカバーしてくれる保険にあらかじめ加入しておくと良いでしょう。

定期的に保険料を支払わなければなりませんが、リスク発生による損失を保険会社に負担させることができます。

主な災害に関する保険は、以下のとおりです。

【火災保険】
火災などによって建物・家財に被害を受けた場合に補償が受けられる保険

【地震保険】
地震・噴火・津波によって発生した損失を補償する保険

【自動車保険】
交通事故など自動車の利用で発生した被害を補償する保険

【企業財産包括保険】
企業の様々なリスクによる損失を補償する保険

地震保険は、火災保険では対象外になる地震・噴火・津波が原因で発生した火災による被害も補償していますが、単独での加入はできず火災保険とセットで加入する仕組みになっています。

企業財産包括保険は、建物や動産だけでなく、被災から復旧するための費用や休業によって得られなかった利益なども補償しているのが特徴です。

企業を取り巻く様々なリスクから事業を守るためには、まず企業財産包括保険に加入しておくと良いでしょう。

ここでは簡単な紹介となりましたが、より詳しく災害に関する保険を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

安否確認サービスを導入する

自然災害などのリスク発生時に迅速に従業員の安否を確認できるように安否確認サービスを導入しておきましょう。

安否確認では従業員の無事を確かめるほか、リスク発生時に事業の復旧作業に対応できる従業員を探すという重要な役割があります

電話やメールで問題ないと考えている方も中にはいるかもしれませんが、2011年に発生した東日本大震災では、安否確認で電話やメールが輻輳状態に陥ったことで通信規制が実施され、一時的に利用できなくなりました。

自然災害などリスク発生時は迅速な安否確認が求められるので、直ちに対応できるように他にも安否確認の手段を用意しておくと安心です。

また安否確認サービスを事業所のみで操作できるようにしてしまうと大規模な災害発生時に対応が遅れてしまう可能性があるため、インターネットのブラウザでどのような場所でも操作できる法人向けSNSを導入したり、住んでいる地域の異なる複数の担当者を選んでおくと良いでしょう。

さらに詳しく安否確認の手段を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

初動対応を開始するために重要なリスク情報の収集で活躍する「FASTALERT」

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

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まとめ

今回はコロナ禍におけるリスクマネジメントの基礎知識と具体的な手順、そのほかの防災対策などを説明しました。最後にもう一度おさらいすると本記事の重要なポイントには、次の3点があげられます。

  • リスクマネジメントは、企業に影響を与えるリスクを事前に回避または最小限に抑えるためのプロセスのこと
  • リスクは事業に及ぼす全ての事象のことであり、損失だけでなく、利益をもたらす事象もリスクだと捉える必要がある
  • 防災対策はリスクマネジメントのリスク対応に含まれる

この記事を参考にしてコロナ禍を踏まえたリスクマネジメントを実施しましょう。

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