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的確な判断に欠かせない台風の防災情報と台風がもたらす事業への壊滅的な被害

日本では7月〜10月にかけて毎年のように台風が発生し、それに伴う水害や土砂災害によって事業継続に致命的な被害をもたらす場合があります。

台風接近時には台風に関する防災情報をいち早く把握した上で、的確な防災行動を行う必要がありますが、これから台風対策に注力しようとしている企業担当者の中には、具体的にどのような情報を参考にすれば良いのか分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では台風の概要と台風に関する主な防災情報、企業における台風対策などを説明していきます。

この記事を読むことで台風接近時に調べておくべき主な防災情報を把握できるので、ぜひ最後まで読み進めてください。

台風の脅威と発生する甚大な被害

台風が発生した場合、豪雨による土砂災害や氾濫、高潮などの水害も伴うため、状況によっては以下の深刻な被害によって、事業継続を脅かす事態に陥ってしまうおそれがあります。

  • 台風や氾濫などの水害によって、オフィスや工場が損傷し、休業を余儀なくされる
  • 浸水によって、顧客情報などのデータが入った機器が損傷してしまう
  • 台風による操業停止や業務停止で納期の遅延と顧客からのペナルティが発生する
  • サプライチェーンの途絶と復旧対応が長期化することによる顧客離れと業績悪化
  • 台風による飛来物や浸水によって電柱や設備などが損傷することで停電が発生し、業務が思うように進まなくなる
  • 台風に伴う公共交通機関の麻痺により、社員が通常どおりに出社や退社できなくなる
  • 社員を無理に出社させたことが原因で発生する安全配慮義務違反と労働災害 など

関東を直撃した2019年の令和元年房総半島台風(台風15号)では、千葉県や神奈川県にある数百社を超える工場・事業所が倒壊や浸水、停電などによる壊滅的な被害を受けて、長期にわたる休業を余儀なくされてしまったのです。

もちろん、平時から防災対策をしていても想定よりも被害が大きくなる場合もありますが、それでも企業への深刻なダメージを避けるためには可能な限りの防災対策を導入しておくことが極めて重要であり、台風接近時は台風に関する防災情報を把握した上で的確な対応を進めていく必要があります。

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台風の大きさと強さ

気象庁が発表する「台風の大きさと強さ」では、以下のように階級が分類されており、どの程度の勢力の台風が接近してきているのかを把握することができます。

【最大風速】
▼強い
33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
▼非常に強い
44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
▼猛烈な
54m/s(105ノット)以上

【風速15m/s以上の半径】
▼大型(大きい)
500km以上〜800km未満
▼超大型(非常に大きい)
800km以上

報道など台風に関する防災情報でも「大型で強い台風」と表現されていますが、事前に台風の大きさと強さを把握していなければ、どの程度の勢力の台風が近づいているのかを十分に把握することができません。

また報道では台風の進路図を使って、天気予報士が台風の状況を解説していますが、台風が到達すると予想される範囲を円で表す予報円は台風の大きさと強さとは関係がないため、どのような勢力の台風が近づいているのかを知るために天気予報士などの発言を聞き逃さないようにしましょう。

ちなみに予報円の中に台風の中心が入る確率は70%だと考えられて予報されており、円が小さければ小さいほどに予報が正確、円が大きければ大きいほどに予報の信頼性が低いことを示します。

台風に関する主な防災情報

台風の接近が発表されている場合は、気象庁が発表する台風の大きさと強さだけでなく、そのほかの台風に関する防災情報も把握し、的確な防災行動を開始しなければなりません。

この章では、台風に関する主な防災情報を説明していくので、台風に備えるためにもぜひ参考にしてください。

台風情報

台風情報とは、台風と24時間以内に台風に発達すると予測される熱帯低気圧の5日先までの予想進路や強度を発表する防災情報のことで、気象庁によって発表されています。

台風情報には、実況と予報の2種類があり、実況は3時間ごとで予報の場合は1日(24時間)先までの12時間刻みの予報を3時間ごとに発表し、さらに5日(120時間)先までの24時間刻みの予報を6時間ごとに発表します。

また、台風の接近で影響が発生するおそれがある場合は、1時間後の推定値を1時間ごとに実況され、24時間先までの3時間刻みの予報が3時間ごとに発表されますが、台風の強さは進路によって大きく変わる場合があるため、台風接近時は常に最新の情報を把握しておくことが重要です。

気象特別警報・警報・注意報

台風発生時は、それに伴って大雨や高潮などの災害も起きる場合があるため、気象特別警報・警報・注意報も十分に確認しておきましょう。

主に把握しておくべき防災情報は、以下のとおりです。

【大雨特別警報】
台風や集中豪雨によって数十年に一度の降水量となる大雨が予想される場合に発表され、特に警戒すべき災害を「大雨特別警報(土砂災害)」などのように表現する

【暴風特別警報】
数十年に一度の強度の台風や同程度の熱帯低気圧によって暴風が発生すると予想される場合に発表される

【波浪特別警報】
数十年に一度の強度の台風や同程度の熱帯低気圧によって高波になると予想される場合に発表される

【高潮特別警報】
数十年に一度の強度の台風や同程度の熱帯低気圧によって高潮になると予想される場合に発表される

【大雨警報】
大雨による土砂災害や浸水害が発生すると予想される場合に発表され、雨が止んでも災害の危険性がある場合は発表が継続される

【洪水警報】
河川上流での大雨や融雪によって下流に生じる氾濫など重大な洪水災害が発生すると予想される場合に発表される

【高潮警報】
台風や低気圧などによって潮位が異常に上昇したことで、重大な災害が発生すると予想される場合に発表される

【大雨注意報】
大雨による土砂災害や浸水害が発生するおそれがある場合に発表され、雨が止んでいても災害の危険性が残っている場合は発表が継続される

【洪水注意報】
河川上流での大雨や融雪によって下流に生じる氾濫などの洪水災害が発生すると予想される場合に発表される

【高潮注意報】
台風や低気圧などによって潮位が異常に上昇したことで、災害が発生すると予想される場合に発表される

キキクル(危険度分布)

キキクルとは、土砂災害や洪水災害、浸水害による危険がどの地域で、どのようなレベルで迫っているのかを地図上で把握できる防災情報のことであり、気象庁のHPで確認することができます。

キキクルでは、災害の危険度に応じて今後の情報等に留意(うす青)・注意【警戒レベル2相当】(黄)・警戒【警戒レベル3相当】(赤)・非常に危険【警戒レベル4相当】(うす紫)・極めて危険(紫)の5段階に分類されており、1〜3時間先(災害の種類によって異なる)までの情報を10分ごとに発表されます。

キキクルは、後述する警戒レベルと連動しているため、警戒レベルとあわせて行うべき防災行動を確認しましょう。

警戒レベル

警戒レベルとは、災害発生時にその危険性と行うべき防災行動を住民に伝える防災情報のことであり、5段階に分類されています。

それぞれの詳細は以下のとおりです。

【警戒レベル1(気象庁が発表)】
防災情報を確認するなど災害に対して構える必要がある

【警戒レベル2(気象庁が発表)】
避難場所や避難経路の確認など、避難行動の確認をする

【警戒レベル3(市町村が発令)】
高齢者や身体の不自由な方、乳幼児とその支援者は避難する。該当しない場合は、いつでも避難できるように準備を始める

【警戒レベル4(市町村が発令)】
対象の地域の方は直ちに安全な場所へ避難する

【警戒レベル5(市町村が発令)】
すでに災害が発生している状態であり、命を守るために今よりも少しでも安全な場所に移動する

企業における主な台風対策

台風発生時に企業を守るためには、平時から可能な限りの台風対策を行った上で台風に関する防災情報に基づき、的確な防災行動を開始する必要があります。

この章では企業における主な台風対策を説明していくので、ぜひ企業の担当者は読み進めてください。

BCP・防災マニュアルを策定しておく

台風発生時に迅速に的確な防災行動を開始できるように、あらかじめBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

BCPとは、台風をはじめとした災害や事故など企業におけるリスク発生時にその悪影響を最小限に抑え、事業の継続もしくは早期復旧を図るための計画のことであり、防災マニュアルと同様にリスク発生時に行う対応を明確に定めておきます。

BCPや防災マニュアルで定めた対応を社員に浸透させるためには、全社で行う防災訓練が欠かせませんが、同じ内容を繰り返していると想定外の事態が発生した場合に対応できなくなってしまうので、台風から洪水に変更するなど防災訓練を開催する度にシナリオを変更し、可能な限り想定外をなくしていくことが重要です。

詳しくBCPや防災訓練で必要となる防災訓練シナリオを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

タイムラインで防災行動を明記する

台風は発生してから被災するまでにタイムラグがあるため、BCPや防災マニュアルだけでなくタイムライン(防災行動計画)も策定しておくと良いでしょう。

タイムラインとは、災害の状況に基づき、時系列に沿って行うべき防災行動を定めた計画のことであり、災害発生時でも先を見越した対応をしやすくなります。

災害発生時のタイミングをゼロアワー、防災行動を開始する時間と完了に要する時間をリードタイムとしますが、災害発生時は何が起こるのか分からないため、あくまでも目安として臨機応変に動くことも重要です。

今回は簡易的な説明となりましたが、詳しくタイムラインの効果や策定手順を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

防災グッズを備蓄しておく

台風に伴う豪雨によって洪水が発生した場合、地域一帯が壊滅的な被害を受けるだけでなく、泥水の撤去作業などによって復旧対応が長引く傾向があり、それに応じて避難生活も長期化してしまいます。

広範囲にわたって深刻な被害が発生した場合でも安全に避難生活を送れるように、食料などの防災グッズを平時から備蓄しておくことが重要です。

一般的に被災後は電気・水道・ガスのライフラインの復旧や人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われているものの、台風や水害発生時は状況によっては復旧が長期化するリスクがあるため、1週間分以上の防災グッズを備蓄しておきましょう。

企業が防災グッズを備蓄しておくべき理由や必要な防災グッズの種類を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ハザードマップを確認する

台風に伴って発生する豪雨による水害や土砂災害の状況を把握するために、あらかじめハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは、過去に発生した災害履歴に基づいて災害の範囲や状況、安全な避難場所などを記載した地図のことであり、国土交通省や自治体のHPで水害や地震など災害の種類別に公開されています。

洪水ハザードマップの場合、浸水深や洪水によって家屋が倒壊するおそれがある地域、土砂災害に巻き込まれるおそれがある範囲などが記載されていますが、あくまでもハザードマップは災害履歴から導き出された予測に過ぎないため、場合によっては安全とされていた場所も被災してしまう可能性があります。

そのため、ハザードマップで複数の安全な場所を選んだ上で1つの目安に留めておくと良いでしょう。

リスク情報を早期把握できるFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

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最後に

日本では毎年のように発生している台風ですが、平時から十分に対策してないければ台風やそれに伴う水害、土砂災害によって事業継続に致命的なダメージを受けてしまうリスクがあります。

この記事を参考に今から可能な限りの台風対策を実施し、台風接近時には台風に関する防災情報を把握した上で直ちに的確な防災行動を開始できるようにしておきましょう。

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