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導入するべき適切な台風対策と誤解しやすい台風の予備知識


目次[非表示]

  1. 1.おさえておきたい台風の基礎知識
    1. 1.1.台風とは
    2. 1.2.台風に伴う複合災害
    3. 1.3.台風・タイフーン・ハリケーン・サイクロンの違い
  2. 2.台風の3つの事例
    1. 2.1.平成16年台風第23号
    2. 2.2.平成23年台風第12号
    3. 2.3.令和元台風第19号
  3. 3.有効な6つの台風対策
    1. 3.1.BCP・防災マニュアルで対応を決める
    2. 3.2.防災グッズを備蓄しておく
    3. 3.3.飛ばされそうな鉢植えなどをしまう
    4. 3.4.ハザードマップを確認する
    5. 3.5.警戒レベルに注目する
    6. 3.6.外出を控える
  4. 4.自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT
  5. 5.まとめ
  6. 6.関連お役立ち資料集

日本では毎年のように台風が発生しており、停電や建築物の損傷など様々な被害をもたらします。

台風は事前に進路を把握できますが、台風の上陸が確定してから対処を考えても間に合わないおそれがあるため、普段からきちんと台風の対策を立てておくことが重要です。

しかし具体的にどのような台風対策を導入すれば良いのか分からないという方も少なからずいるのではないでしょうか。今回はそんな方のために台風の基本とその事例、具体的な対策などを説明していきます。

この記事を読むことで適切な台風対策を行えるようになるので、ぜひ参考にしてください。

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おさえておきたい台風の基礎知識

台風

台風の対策を説明する前にまずは台風の予備知識を紹介していきます。

台風の特徴や台風が引き起こす被害を知っておけば、台風発生時により効果的に対処できるはずですので、ぜひ読み進めてください。

台風とは

台風とは北西太平洋・南シナ海で発生した熱帯低気圧がさらに発展し、最大風速が17m/s以上になったものです。

台風は毎年7月〜10月にかけて上陸する傾向があり、大雨や土砂災害など様々な被害をもたらすため、きちんと対策を立てておくことが重要です。

※風速(平均風速)とは10分間で移動する風の速さのことです。計測までの過去10分で風速が決定されています。また最大風速とは平均風速の最大値のことです。

台風の強さをhPa(ヘクトパスカル)で判断している方も見受けられますが、hPaはあくまでも台風の中心気圧の単位です。

920hPaなどhPaが低いほど強い台風だと考えている方もいますが、周囲の気圧との差が低ければ台風の勢力は大きくならないため、台風の強さは風速で決められています。

台風の強さ・大きさの階級は、気象庁によって以下のように分類されています。

【台風の強さ】
▼強い
最大風速が33m/s以上〜44m/s未満
▼非常に強い
最大風速が44m/s以上〜54m/s未満
▼猛烈な
最大風速が54m/s以上

【台風の大きさ】
▼大型(大きい)
風速15m/s以上の半径で500km以上〜800km未満
▼超大型(非常に大きい)
風速15m/s以上の半径で800km以上

テレビのニュースや台風情報では「大型で強い台風」などというように呼ばれており、聞き逃してしまいそうですが、上記のとおり実は階級を表しているのです。

単に「強い台風」と表現している場合は、台風の大きさが大型未満で最大風速が33m/s以上〜44m/s未満の台風ということになるので、覚えておきましょう。

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また気象庁では「風の強さと吹き方」で以下のようにそれぞれの風速によってどのような影響をもたらすのかを説明しています。

【やや強い風(平均風速10m/s以上〜15m/s未満)】
・風に向かって歩きづらくなり、傘がさせない
・樹木や電線が揺れ始める

【強い風(平均風速15m/s以上〜20m/s未満)】
・風に向かって歩けなくなり、転倒する場合もある
・看板などが外れ始める
・雨戸やシャッターなどが揺れ始める

【非常に強い風(平均風速20m/s以上〜30m/s未満)】
・何かにつかまらないと立てなくなる
・飛来物によって負傷する場合がある
・十分に根の張っていない木が倒れ始める

【猛烈な風(平均風速30m/s以上)】
・屋外での行動は非常に危険
・木が電柱が倒れ始める

上記のように強い風から危険な状態となるため、ニュースなどでよく台風の階級を確認し、万が一強い風以上だった場合は絶対に外出を控えましょう。

台風に伴う複合災害

台風発生時には以下のような複合災害(2つ以上の災害がほぼ同時または復旧中に起こること)などが発生しやすくなるので、十分に注意しましょう。

  • 大雨やそれに伴う洪水、土砂災害
  • 高潮
  • 塩風害(塩害)
  • フェーン現象 など

台風は積乱雲が発展して起きているため、長時間にわたって雨が降る可能性が高いです。また台風が離れていても前線が停滞している地域では、暖気が寒気よりも上昇することで雲が発展します。

そのため、前線付近では長時間にわたって雨が降り続けることが多く、それに伴って洪水や土砂災害などが起こるおそれがあります。

塩風害とは海水などの塩分が農作物や植物、建築物などにかかって停電や建築物の劣化など悪影響を及ぼす災害のことです。

通常は海沿いの地域でのみ発生していますが、台風によって海水が巻き上げられると海が近辺にない内陸部でも塩風害が起きる場合があります。

フェーン現象とは風が山を乗り越えて暖かい下降気流となって、その付近の気温を上昇させる現象のことです。

フェーン現象は災害ではありませんが、下降気流がその地域の空気を乾燥させてしまうため、火災が発生しやすくなってしまいます。

より詳しく複合災害を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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台風・タイフーン・ハリケーン・サイクロンの違い

日本では頻繁に台風が発生しているのにも関わらず、海外で台風のニュースを見かけないことに疑問を抱いたことはありませんか。

実は熱帯低気圧が発生する地域や風速によって、それぞれ呼称が異なるのです。具体的には、それぞれ以下のとおりになります。

【台風】
北西太平洋・南シナ海で発生した熱帯低気圧が最大風速17m/s以上に発展したもの

【タイフーン】
北西太平洋で発生した熱帯低気圧が最大風速33m/s以上に発達したもの

【ハリケーン】
北大西洋・北東太平洋で発生した熱帯低気圧が最大風速33m/s以上に発達したもの

【サイクロン】
インド洋・南太平洋で発生した熱帯低気圧が最大風速33m/s以上に発達したもの

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台風の3つの事例

ブルーシート

ここまで台風の基礎知識を解説しました。次に台風が引き起こした被害の事例を紹介していきます。

平成16年台風第23号

2004年に最大風速45m/sに発達した台風第23号が高知県土佐清水市に上陸しました。

この台風は暴風域の範囲が広く、本州付近で停滞していた前線が活発になったため、九州地方から関東地方にかけての広い範囲で大雨が発生。

これによって洪水や土砂崩れなどの二次災害が起こり、全国で98名の死者・行方不明者、555名の負傷者、全壊909棟、半壊7,776棟などの被害が発生しました。

※暴風域とは台風の周囲で平均風速25m/s以上の風が吹いているか、また吹く可能性のある領域のことです。

平成23年台風第12号

2011年に最大風速25m/sの台風第12号が発生。この台風は動きが遅く勢力を保ったまま上陸したため、西日本から北日本にかけて長時間にわたり大雨が降り続けました。

特に和歌山県・奈良県・三重県の紀伊半島では総降水量が1,800ミリを超えて、多くの土砂崩れや河川氾濫が起こり、紀伊半島半島だけで56名の死者・行方不明者が発生しました。

令和元台風第19号

2019年には最大風速40m/sの台風第19号が日本に上陸しました。この台風は強い勢力を保ったまま上陸しており、多量の水蒸気が流れ込むなどの様々な原因が重なって、東日本と東北地方を中心に広範囲の豪雨が発生。

この豪雨による浸水面積は2018年の西日本豪雨を超えて2万5千ヘクタール以上となり、全国で5万3千棟の住宅が浸水被害に遭い、101名の死者・行方不明者が発生しました。

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有効な6つの台風対策

防災グッズ

次に効果的な台風対策を紹介していきます。どれも参考になる情報ばかりなので、ぜひ読み進めてください。

BCP・防災マニュアルで対応を決める

企業の場合は、台風などの災害に備えて事前にBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

BCPとは災害や資金難などありとあらゆるリスクが発生した際に事業を継続または早期復旧を図る計画のことです。

BCP・防災マニュアルでリスク発生時の対応をあらかじめ定めておけば適切に対処できるようになります。

さらに作成したBCP・防災マニュアルを定期的な訓練をとおして従業員に浸透させ、訓練終了後に内容を改善していけば、より効果的なBCP・防災マニュアルに近づいていくはずです。

またBCP・防災マニュアルには台風が接近した際の在宅勤務や帰宅指示の基準を明確に記載しておくと良いでしょう。

その上で台風発生時に前述した台風の強さ・大きさをニュースなどで確認しながら従業員に指示を出します。

台風発生時に無理に従業員を出社させたり、早退を許可しなかったりしたことが原因で従業員に被害を与えてしまった場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、従業員に損害賠償を支払わなければなりません。

安全配慮義務は厚生労働省の「労働契約法」の第5条で以下のように定められています。

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

これは普段はもちろんのこと災害発生時においても例外ではないため、きちんと従業員の安全を確保しましょう。

より詳しくBCPと防災マニュアルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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防災グッズを備蓄しておく

台風や地震など様々な災害に備えるため、あらかじめ防災グッズを備蓄しておきましょう。一般的に水道・ガス・電気のライフラインの復旧や支援物資の到着までに3日程度かかると言われています。

被害が広範囲にわたる場合も想定して、3日分を必要最低限とし余裕を持って1週間分の防災グッズを用意しておくと良いでしょう。

また東日本大震災を機に内閣府が発表した「東京都帰宅困難者対策条例」の条例第17号では、企業に対して以下のように防災グッズの準備を定めています。

事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します。

対象となるのは同じ事業所で働く正規・非正規を含めた全従業員であり、全従業員分の防災グッズを準備しておくのがベストです。

この条例に書かれている努力義務とは「〜するよう努めなければならない」という意味合いであり、この条例に違反したからと言って東京都帰宅困難者対策条例に対しての罰則を受けることはありません。

しかし防災グッズを一切準備しないなど従業員の安全確保を怠ったことで従業員に被害を与えてしまった場合、前述した安全配慮義務違反によって損害賠償を支払うことになるので、できうる限りの防災グッズを用意しておきましょう。

必要な防災グッズやその量を知りたい方は次の記事を参考にしてください。

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飛ばされそうな鉢植えなどをしまう

きちんと台風情報を確認し、あらかじめ以下のような対策を行なっておきましょう。

  • 飛ばされそうな鉢植えや物干し竿、看板などをしまう
  • 庭木や自転車・バイクなどを倒れないように固定や補強をしておく
  • 雨戸やシャッターをきちんと閉めておく
  • 窓に養生テープや飛散防止シートを貼る

これらの対策を行わずに事業所や自宅の物が飛ばされるなど近隣の方の自宅や車に被害を与えてしまった場合、状況によっては損害賠償を支払う必要があるなどトラブルに発展しかねません。

例えば2018年の西日本豪雨で発生したアルミニウムを製造する朝日アルミ産業の工場爆発事故があげられます。豪雨による洪水によって工場が浸水したため、全従業員が溶解炉からアルミニウムを全て取り出しきる前に避難。

その後、溶解炉に浸水した水とアルミニウムが化学反応を起こし、工場が断続的に爆発しました。

朝日アルミ産業の対応が遅れたことで火災による民家3棟の全焼や500世帯を超える近隣住民の家屋の損傷など広範囲にわたる被害が発生し、十数人の住民が負傷。

この結果、朝日アルミ産業は家屋の修繕費や治療費などの損害賠償を支払うと共に閉業となりました。

この事例のようにきちんと適切な対応を取っていないと自社や自宅だけでなく近隣住民にも被害を与えてしまうおそれがあるので、注意しましょう。

また窓ガラスに米の字で養生テープを貼る方もいますが、これはあくまでも窓ガラスが割れた際に細かい破片が室内に飛び散るのを防ぐために行われており、飛散防止シートにも同様の役割があります。

窓ガラスの強度を上げるための対策ではないため、養生テープ・飛散防止シートの他にダンボールなどで窓を補強しておくと良いでしょう。

ハザードマップを確認する

迅速に避難できるようにあらかじめ国土交通省や自治体が発表するハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは事前に災害による被害状況を予測し、安全な避難経路・避難場所を記した地図のことで、台風や洪水など災害別にハザードマップが用意されているのが特徴です。

安全な避難する上で重要なハザードマップですが台風発生時は前述した複合災害も発生しやすくなるため、ハザードマップで安全とされていた避難経路・避難場所も被災してしまうおそれがあります。

そのため想定される災害の複数のハザードマップを照らし合わせて、安全な避難経路・避難場所を2つ以上決めておきましょう。

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警戒レベルに注目する

台風発生時は台風情報だけでなくテレビやスマートフォンに流れる警戒レベルを意識しましょう。

警戒レベルとは災害発生時に市民が迅速に避難できるようにレベル分けされた防災情報のことで、気象庁が発表しています。

警戒レベルの対象となっている災害は大雨、氾濫、洪水、高潮、土砂災害の5種類であり、厳密には台風の情報を入手できません。

しかし、これら5種類の災害は台風発生時に複合災害として起こりやすいので、万が一、警戒レベルが流れてきた場合はきちんと確認しておくと良いでしょう。

警戒レベルは以下の5段階に分類されており、数字が大きくなるほど災害の危険性が増していきます。

【警戒レベル1】
最新の防災気象情報に注意するなど災害に対して心構えをしておく必要があります。

【警戒レベル2】
ハザードマップなどで被害が想定される地域や避難経路・避難場所を確認しておきます。

【警戒レベル3】
高齢者や体の不自由な方、その支援者はただちに安全な場所へ避難しましょう。その他の方は避難の準備を始めます。

【警戒レベル4】
被害が想定される地域に住んでいる方は、ただちに安全な場所へ避難してください。

【警戒レベル5】
すでに災害が発生している状況です。命を守るために最善の行動をとってください。

上記のとおり、警戒レベル5はすでに災害が発生している状況なので安全に避難することが難しい状態となります。そのため、警戒レベル4のタイミングで安全な場所へ避難すると良いでしょう。

また警戒レベルは段階を踏んで数字が上がっていくとは限らず、警戒レベル3からいきなり警戒レベル5に変わることも珍しくないため、早め早めの行動を心がけておくことが大切です。

ここでは簡易的な説明となりましたが、より詳しく警戒レベルを知りたい方は以下の記事をご覧ください。

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外出を控える

台風発生時は転倒や飛来物に当たって負傷するおそれがあるので、外出は控えましょう。特に海や河川、山間部、用水路付近は高潮や洪水、土砂崩れなどに巻き込まれるおそれがあり非常に危険です。

また仕事などでどうしても外出する際は、絶対に傘をささずに雨合羽を着るようにしましょう。強風の中では雨を傘でしのぐことはできませんし、傘が周囲の方にぶつかって負傷させるおそれがあります。

自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです

弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。

詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。

まとめ

今回は台風の基本と台風の事例、具体的な対策などを紹介しました。最後にもう一度おさらいすると、本記事の重要なポイントには次の3点があげられます。

  • 台風の強さはhPa(ヘクトパスカル)ではなく、風速で決まる
  • 台風の強さの階級には、強い・非常に強い・猛烈なの3種類がある
  • 台風に伴って複合災害が発生しやすいため、注意が必要

この記事を参考にして、きちんと台風の対策を立てておきましょう。

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