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大雨に伴うリスクのある深刻な二次災害と対策不足な企業が受ける深刻な打撃

日本では頻繁に大雨が発生していますが、記録的な大雨が降った場合は水害や土砂災害などの二次災害が引き起こされ、深刻な被害を受けてしまうおそれがあります。

大雨による二次災害が与える事業への被害は計り知れないものがあるため、平時から対策しておかなければなりませんが、これから対策の導入を考えている場合、中には大雨によってどのような二次災害が発生するのかを十分に把握していない方もいるでしょう。

そこで今回は大雨に伴う二次災害が引き起こす事業への被害や、主な二次災害の種類、把握するべき大雨とその二次災害に関する防災情報などを説明していきます。

この記事を読むことで大雨に伴う二次災害を対策するためのヒントが分かるので、ぜひ参考にしてください。

大雨による二次災害の甚大な被害

日本では特に梅雨期に毎年のように豪雨が発生していますが、状況によっては大雨が引き起こす水害や土砂災害などの二次災害によって、事業活動自体を脅かす以下の深刻な被害を受けかねません。

  • 水害や土砂災害などによって、事業所や事業所の設備、重要なデータを保管している機器が損傷し、休業を余儀なくされる
  • サプライチェーンの途絶によって、供給と出荷ができずに納期遅延のペナルティが発生
  • 休業とビジネスチャンスの喪失による業績悪化がしている状態で復旧コストが事業をさらに圧迫する
  • 十分に対策しきれていなかったことに対する信用低下と復旧対応の長期化による顧客離れ
  • 氾濫や土砂災害によって電力設備が損傷したことで停電が発生し、業務が行えない など

場合によっては、復旧に必要なコストがかさむ状況の中で復旧の目処が立たずに倒産に繋がってしまうケースもあるので、事業が受けるリスクがある上記の被害を最小限に抑えるためには、平時から可能な限りの対策をしておく必要があります。

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大雨が引き起こす主な二次災害

状況によっては、大雨が水害や土砂災害を二次災害として引き起こす場合があるため、あらかじめ可能な限り対策しておく必要があります。

この章では、大雨が発生させる主な二次災害を説明していくので、対策を考える上でも参考にしてください。

外水氾濫

外水氾濫とは、大雨などによって河川の水位が上昇したことで堤防から水が溢れたり、堤防が決壊したりして、周辺の地域一帯を氾濫させる災害のことです。

外水氾濫が発生すると広範囲にわたって被災しますが、河川に近ければ近いほどに深刻な被害になる傾向があり、家屋や事業所などへ泥水が入り込んで、水が引くまでに時間がかかるだけでなく、水が引いた後も砂利などが残るため、復旧対応が通常よりも長期化するリスクがあります。

令和元年東日本台風(台風19号)では、多摩川で外水氾濫が発生し、二子玉川駅周辺の住宅や商業施設に深刻な浸水被害が発生しました。

内水氾濫

内水氾濫とは、大雨発生時に排水路やマンホール、下水道などの排水能力を超えた場合に氾濫が発生する災害のことであり、排水ができないことが原因で引き起こされるため、近隣に海や河川がない地域でも発生するのが特徴です。

アスファルトで舗装された市街地では、土よりも雨水が浸透しづらく、雨水が行き場を失うため、内水氾濫の危険性が高く、例えば令和元年東日本台風(台風19号)では、多摩川から氾濫した水が下水道を逆流し、川崎市の武蔵小杉駅周辺が深刻な内水氾濫被害に遭いました。

外水氾濫よりも浸水深が浅い傾向があるため、地域や建物の高さによって異なるものの、屋外にある別の安全な場所へ避難するよりも、今いる建物の可能な限り高層階へ移動する方が安全な傾向がありますが、地下鉄や地下駐車場など標高が低い場所からは直ちに離れなければなりません。

冠水

冠水とは、大雨や氾濫によって普段は水がない道路や畑などの場所が水没してしまう災害のことであり、農作物が被害を受けるほか、交通機関が麻痺したり、車が故障したりするなどの被害が発生します。

特にアンダーパスは冠水する危険性が高く、事前の予測が難しいゲリラ豪雨発生時はすみやかな道路の通行止めができないため、車を運転している際に大雨による冠水のリスクが高まっている場合は可能な限りアンダーパスを通らないようにすることが大切です。

今回は簡易的な説明となりましたが、詳しく冠水を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

がけ崩れ

がけ崩れとは、大雨や地震によって地盤が緩み、斜面の土砂が崩れる土砂災害のことであり、地鳴りや崖のひび割れなど前兆現象はあるものの、斜面が突然に猛スピードで崩れて、下流を押しつぶしていくため、発生を確認してからでは避難が困難です。

平成26年8月豪雨では、広島県で多い地域では1時間あたりの最大降水量が115.0mmの集中豪雨が発生し、これによって167箇所でがけ崩れを含む土砂災害が引き起こされ、4,769棟の建築物での全半壊や死者・行方不明者75人、負傷者102人が発生しました。

土石流

土石流とは、短時間の集中豪雨などによって、水を含んだ山腹や土砂、岩が渓流や河川を流れ下る災害のことであり、時速40〜50kmのスピードで広範囲にわたって、建築物など周囲のものを押し流していきます。

急な流れの河川や扇状地などは土石流が発生するリスクがあり、平成26年の台風8号上陸時に梨子沢で発生した土石流によって長野県南木曽町が被災し、家屋2棟や近くを通るJR中央線の橋が全壊し、土砂が国道19号まで流れました。

地すべり

地すべりとは、雨水や雪解け水が地面に溜まることによって、斜面の一部または全てが下方に向かってゆっくりと移動していく災害のことであり、スピードこそ遅いものの、土塊の量が多いために広範囲にわたって、甚大な被害をもたらします。

特定非営利活動法人の土砂災害防止広報センターが発表する「土砂災害とは」で説明されているように、以下の場所で地すべりが繰り返し発生しやすいとされています。

  • 水が通りづらく、すべりやすい粘土の地層が広がっている場所
  • 透水性が大きく異なっている地層が重なる場所
  • 斜面と地層が同じ傾きの場所

大雨発生時に的確な判断をするために役立つ防災情報

大雨発生時には、前述した二次災害が発生する危険性があるために、防災情報を正確に把握した上で、すみやかに的確な防災行動を開始する必要があります。

この章では、大雨と大雨が引き起こす二次災害に関連した主な防災情報を説明していくので、ぜひ参考にしてください。

大雨特別警報・警報・注意報

大雨特別警報・警報・注意報とは、大雨によって発生する被害を軽減または防止するために気象庁が状況にあわせて発表する防災情報のことであり、それぞれ以下のタイミングで発表されます。

【大雨注意報】
大雨による土砂災害や浸水害が発生するおそれがある場合に発表され、6時間以上先に警報級の災害が発生するリスクがある際は、警報に切り替える可能性が高いと説明される

【大雨警報】
大雨による土砂災害や浸水害が発生すると考えられる場合に発表され、雨が止んでも災害の危険性がある場合は、継続して発表される

【大雨特別警報】
台風や集中豪雨によって数十年に一度の降水量となる大雨が予想される場合に発表され、警戒が必要な災害を「大雨特別警報(土砂災害)」などのように表現する

記録的短時間大雨情報

記録的短時間大雨情報とは、数年に1度しか発生しないような土砂災害や浸水害に繋がる危険性が高い短時間の大雨を観測・解析した場合に発表される防災情報のことであり、記録的な大雨が降った場所、観測した時間、1時間雨量が発表されます。

地域ごとに発表基準は異なりますが、80mm〜120mmの1時間雨量が観測・解析された場合に発表され、詳細の地域に関しては後述するキキクル(危険度分布)で確認することができます。

土砂災害警戒情報

土砂災害警戒情報とは、大雨警報発表後に生命を脅かす土砂災害が2時間以内に発生してもおかしくない場合に気象庁と都道府県が共同で発表する防災情報のことであり、後述する安全な場所への避難が必要な警戒レベル4に相当します。

土砂災害は発生を確認してからでは逃げ切ることが難しいため、特に土砂災害発生時に甚大な被害を受けるリスクがある土砂災害警戒区域にいる際に、この土砂災害警戒情報が発表された場合は、すみやかに別の安全な場所へ避難しましょう。

キキクル(危険度分布)

キキクル(危険度分布)とは、土砂災害や水害の危険がどこの地域でどの程度のレベルで差し迫っているのかを地図上で1km四方で記載した防災情報のことであり、危険な地域を的確に把握することができます。

1~3時間先までの情報が10分ごとに今後の情報等に留意(うす青)・注意【警戒レベル2相当】(黄)・警戒【警戒レベル3相当】(赤)・非常に危険【警戒レベル4相当】(うす紫)・極めて危険(紫)の5段階の色で発表され、連動する警戒レベルとあわせて行うべき防災行動を確認する必要があります。

警戒レベル

警戒レベルとは、災害発生時に災害の危険性と行うべき防災行動を以下の5段階で伝える防災情報のことであり、対象となる災害は大雨・氾濫・洪水・高潮・土砂災害の5種類です。

【警戒レベル1(気象庁が発表)】
防災情報を確認するなど、災害に対して構える

【警戒レベル2(気象庁が発表)】
避難場所や避難経路の確認など、防災行動の確認をする

【警戒レベル3(市町村が発令)】
高齢者や身体の不自由な方、乳幼児とその支援者は避難する。該当しない場合は、いつでも避難できるように準備を始める

【警戒レベル4(市町村が発令)】
対象の地域にいる場合は、直ちに安全な場所へ避難する

【警戒レベル5(市町村が発令)】
すでに災害が発生している状態で、命を守るために最善の行動をとる

企業における主な大雨対策

前述したように大雨が発生した場合は、それに伴って事業継続を脅かす二次災害に繋がるおそれがあるため、平時から十分に対策しておかなければなりません。

この章では企業における主な大雨対策を説明していくので、どのような対策を導入するべきなのか困っている企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

BCP・防災マニュアルを策定する

大雨によって二次災害発生の危険が差し迫る状況に備えるために平時のうちにBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

BCPとは、災害や事故などの企業におけるリスク発生時にその被害を最小限に抑え、事業の継続または早期復旧を図るための計画のことであり、リスク発生時に行うべき対応を事前に定めておきます。

もしBCPや防災マニュアルのいずれもが策定されていない状態でリスクに巻き込まれた場合は、混乱によって的確な対応をすみやかに行えないことで被害が拡大してしまうおそれがあるため、注意が必要です。

詳しくBCPを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

防災グッズを備蓄しておく

大雨による二次災害によって、広範囲にわたって被災したことで避難生活を余儀なくされてしまう場合に備えて、社員を守るために事前に防災グッズを備蓄しておきましょう。

一般的に電気・水道・ガスのライフラインや人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われているものの、前述した外水氾濫などの二次災害が発生した場合、復旧対応と避難生活が長期化するリスクがあるため、1週間以上の防災グッズを備蓄しておくことが望ましいです。

企業が防災グッズを備蓄するべき理由や用意が必要な防災グッズの種類を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ハザードマップで確認する

水害や土砂災害発生時に的確な防災行動をすみやかに開始するためにも、あらかじめハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは、過去に起きた災害履歴に基づいて被災する範囲や災害の状況、安全な避難場所などを記載した地図のことであり、水害や土砂災害、地震など災害の種類別に国土交通省や自治体のHPで公開されています。

しかし、ハザードマップは災害履歴に基づく予見に過ぎませんし、最新のハザードマップへ内容が更新されているとも限らないため、あくまでも1つの目安として参考にすると良いでしょう。

的確な避難方法を選ぶ

災害発生時は何が起こるのか分からないため、臨機応変に対応する必要があるものの、水害や土砂災害などの発生時に備えて、水平避難(立ち退き避難)と垂直避難(屋内安全確保)のどちらで避難するべきなのかを十分に考えておきましょう。

水平避難は、今いる場所から避難所など少しでも離れた別の安全な避難場所へ移動することであり、災害によって被災するまでの時間や安全な場所へ到着するまでの時間を考えて、検討します。

垂直避難は、今いる場所の少しでも高層階へ避難することであり、避難の猶予が残されていない場合や浸水から確実に逃れられる高層階がある建築物にいる場合に選びます。

リスク情報を早期把握できるFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

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最後に

大雨が引き起こす二次災害には、外水氾濫・内水氾濫や土砂災害などがあり、「毎年のことだから」と油断して十分に対策していなかった場合、状況によっては事業継続を脅かす事態に陥ってしまうおそれがあります。

この記事を参考に、企業への被害を最小限に抑えるために平時から可能な限りの的確な対策を導入しましょう。

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