
防災として水を備えるための予備知識
目次[非表示]
- 1.おさえておきたい防災で活躍する水の基礎知識
- 1.1.備えておくべき水の量
- 1.2.用意する水は備蓄水+ウォーターサーバーがおすすめ
- 1.3.余った水はフードバンクに寄付する
- 1.4.ローリングストック法で賞味期限切れを防ぐ
- 2.防災で準備する水選びの2つのポイント
- 2.1.コストパフォーマンスで選ぶ
- 2.2.水の硬度で決める
- 3.自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT
- 4.まとめ
- 5.関連お役立ち資料集
人間は水を飲まないと3日で命を落とすと言われており、生きていく上で欠かせません。
防災の準備でも優先的に揃えたい水ですが、どんな水を用意しておけばいいのか分からない方も多いのでないでしょうか。
そんな方のために今回は防災で役立つ水の基本と水を選ぶポイントを解説していきます。
この記事を読むことで防災に最適な水を選べるようになるので、ぜひ参考にしてください。
おさえておきたい防災で活躍する水の基礎知識

まずは防災で必要な水の基本を紹介していきます。どれも大切な情報になるので、ぜひ読み進めてください。
備えておくべき水の量
一般的に水道・電気・ガスなどのライフラインの復旧や支援物資の到着に3日程度かかると言われています。
水は大人1人あたりにつき、1日に必要な量が約3Lなので、それを目安に揃えておきましょう。
1人あたり3日分(9L)を必要最低限とし、余裕を持って1週間分(21L)の水を用意しておくと、広範囲の災害で水道の復旧や救助に時間がかかったとしても安心です。
また東日本大震災をきっかけとして内閣府が発表した「東京都帰宅困難者対策条例」の条例第17号では、「事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の三日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します。」と定められています。
対象者は雇用の形態を問わず会社に勤務する全従業員であり、全従業員分の食料・防災グッズを揃えておくのが理想的です。
努力義務とは「するよう努めなければならない」という意味合いで規定されており、こちらの条例に違反しても特に罰則等はありませんが、備蓄スペースが惜しいからと一切備蓄しないのは万が一のことを考えると得策ではありません。
少しでも災害によるリスクを減らすためにもできる限りの食料・防災グッズを用意しておくと良いでしょう。
こちらでは水のみの説明となりましたが、そのほかの非常食や防災グッズを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
用意する水は備蓄水+ウォーターサーバーがおすすめ
防災のために市販のペットボトルを用意しようとする方もいらっしゃると思いますが、市販されているペットボトルの水は賞味期限が半年〜2年と短いものが多いです。
そのためコストパフォーマンスを考えるなら5年〜15年ほどの保管ができる備蓄水(保存水)を揃えましょう。
備蓄水は高温加熱による殺菌処理を多くし不純物を限りなく0にするなどの工夫をしているため、通常の飲料水よりも長く保存できます。
備蓄水であれば、いざという時も賞味期限切れを心配せずに済むでしょう。
また職場にウォーターサーバーがあれば、その会社の規模や人数にもよりますが備蓄水がなくてもウォーターサーバーのボトル(1本12ℓ)である程度はしのげるはずです。
ウォーターサーバーの替え容器には主にボトルタイプとパックタイプがあります。
ボトルタイプはサイズが比較的大きく保管場所を選びますが、パックタイプであればコンパクトでかさばらないため、多くの替え容器を用意しておくことができます。
ただし、ウォーターサーバーでは基本的に毎月送られてくる水の量が契約で決まっているので、備蓄のためだけに大量の水を契約・消費するのは現実的ではありません。
そのため普段からウォーターサーバーを使っておき、その上で備蓄としてある程度の水を別に用意しておくのが理想的です。
余った水はフードバンクに寄付する
万が一、水などの備蓄品が消費しきれずに余ってしまった場合は、フードバンクに寄付しましょう。
フードバンクとは「食料銀行」を意味する社会福祉活動およびにその団体のことで、仲介した団体が生活困窮者に食料を支援しています。
フードバンクを利用する企業側には消費しきれなかった飲料水・食料の廃棄コストの削減や社会貢献活動の実施ができるというメリットがあるため、積極的に利用すると良いでしょう。
ローリングストック法で賞味期限切れを防ぐ
ローリングストック法とは、飲料水・食品を多めに準備した上で定期的に古いものから消費し、その都度買い足していく方法のことです。
この方法であれば、いざという時に賞味期限切れで飲めなかった、という状況が発生しません。
またローリングストック法を用いることで常に鮮度の良い水を確保しておくことができるばかりか、さまざまな水を試すことで自分の口に合う水を見つけやすくなるので、よりおいしい水を揃えられるはずです。
防災で準備する水選びの2つのポイント

次に防災で備えておきたい水を選ぶ際のポイントを解説していきます。ぜひ参考にしてください。
コストパフォーマンスで選ぶ
一般的に賞味期限が短い水は価格が安く、長い水は高い傾向にあります。
そのため、前述したローリングストック法を用いたり日常的に飲んだりするのであれば価格が安い水、一度買って長く保管しておきたいのであれば高い水を揃えると良いでしょう。
コストパフォーマンスを考えるなら長期的には安くおさまる高い水がおすすめですが、ご自身の消費スピードをよく考えて決めてください。
水の硬度で決める
水には硬度があり、その硬度によって水は以下3種類に分類されます。
- 軟水(0〜100mg/l未満):口当たりがまろやかで日本では最も流通している
- 中硬水(100mg/l以上〜300mg/l未満):軟水と硬水の中間的な水。適度なミネラルを含みつつ、飲みやすい
- 硬水(300mg/l以上):カルシウムなど多くのミネラルが含まれているが、口当たりが重く飲みづらい
上記のとおり軟水〜硬水の順にミネラル含有量が増えていきますが、その分、飲みづらくなります。
日本で飲める水のほとんどが軟水なので、日本人であれば違和感なく飲めるでしょう。
その反対に硬水はカルシウム・マグネシウムなどのミネラルが多く含まれているため、栄養が不足しやすい被災中でも安心ですが、あまり飲み慣れていない影響でお腹を壊しやすいというデメリットがあります。
そのため、適度なミネラルが摂取でき、自然と飲める中硬水を選ぶと被災中に活躍するはずです。
自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT
災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。
しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。
この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。
FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。
弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。
詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。
まとめ
今回は防災として準備しておきたい水の予備知識とその選び方を紹介しました。本記事で大切になるポイントは、次の3点です。
- 3日分を最低限として1週間分の水を用意しておく
- ウォーターサーバーと備蓄水を防災用の水として活用する
- 被災中には中硬水が役立つ
今回の記事を参考にして、より良い水を選びましょう。