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企業における防災備蓄の努力義務と取り組まない場合のリスク

災害に備えるための対策の一環として取り組まれている防災備蓄は、現時点では企業の努力義務だとされていますが、これから防災備蓄を検討している企業担当者の中には防災備蓄における努力義務をどのように捉えれば良いのか分からない方も中にはいるのではないでしょうか。

そこで本記事で防災備蓄における努力義務の概要と企業に課せられている安全配慮義務、防災備蓄に必要な防災グッズの量などを説明していきます。

この記事を読むことで企業における防災備蓄の理解が深まるので、ぜひ企業の担当者は参考にしてください。

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現時点では企業の防災備蓄は努力義務

いつ起こるのか分からない災害に備えて多くの企業が様々な対策を行なっていますが、その1つが食糧などをあらかじめ確保しておく防災備蓄です。

2011年の東日本大震災で約515万人の帰宅困難者が発生したことを機に企業には、東京都帰宅困難者対策条例条例17号などで同じ事業者で働く全従業員を対象に3日分の食糧などの防災備蓄が求められています。

【東京都帰宅困難者対策条例条例17号】
事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します

大規模な災害によって公共交通機関などが麻痺した場合、多くの帰宅困難者が発生する可能性が高いですが、家族の安否確認や自宅の状況確認などで無理に帰宅困難者が帰宅を始めると以下のリスクが発生するおそれがあるのです。

  • 多くの帰宅困難者が溢れかえることによって人命救助の妨げになる
  • 多くの帰宅困難者で密集することにより、群衆雪崩に発展するリスクがある
  • 災害発生直後に無理に帰宅することで二次被害に巻き込まれるおそれがある

つまり帰宅困難者が無理に帰宅を始めた場合、加害者にも被害者にもなり得るので、一時的に帰宅を抑制するための帰宅困難者対策の一環として防災備蓄が求められていますが、現時点では「〜するように努めなければならない」という努力義務であり、防災備蓄を行わなかった際の罰則は設けられていません。

ただし、企業には安全配慮義務が課せられている

前述したように現時点では努力義務である防災備蓄を一切、行わなくても東京都帰宅困難者対策条例などに関する罰則を受けることはありませんが、企業にはこの条例とは別に労働契約法の第5条で従業員に対する安全配慮義務が法的に課せられています。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

この安全配慮義務は災害発生時においても決して例外ではなく、想定できる災害に関しては従業員を守るために可能な限り対処しておかなくてはならず、もし安全配慮義務を怠ったことが原因で従業員が被害を受けた場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、損害賠償金を支払わなくてはなりません。

例えば1995年の阪神・淡路大震災では、神戸市東灘区にあるマンションの1階が倒壊したことによって、7名の住人が死傷しましたが、近隣の建物よりも深刻な被害を受けていたことからマンションの構造自体に不備があったとして遺族は損害賠償を要求。

調査の結果、マンションの設計だけでなく、コンクリートブロックが壁が十分に溶接されていないなど施工にも大きな問題があったことが発覚し、裁判所は建物所有者に安全配慮義務を怠っていたとして合計1億2,900万円の支払いを命じました。

防災備蓄においてもコストが惜しいからと一切、取り組んでいなかったことが原因で従業員が被害を受けた場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われるため、従業員を守るために可能な限り防災備蓄に取り組むと良いでしょう。

詳しく企業における安全配慮義務を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

企業に課せられる安全配慮義務と社員の安全を守るための対応

どの程度の防災備蓄を行えば良いのか

前述した東京都帰宅困難者対策条例などでは、企業に対して3日分の食糧などの防災備蓄が求められており、一般的に電気・ガス・水道などライフラインの復旧や人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われているため、3日分の防災備蓄が求められていると考えられます。

しかし、これはあくまでも3日分は必要最低限の量であり、大規模な災害発生時は途絶したライフラインの復旧などが思うように進まずに避難生活が長期化し、3日分の防災備蓄では足りなくなるおそれがあるのです。

またコロナ禍の現在では、自宅や知人宅、ホテル、旅館など避難所に限らず、様々な場所へ避難する分散避難が推奨されていますが、必ずしも避難先に必要な量の防災グッズが用意されているとは限らないので、安全に避難生活を送るためには余裕をもって防災備蓄を行う必要があります。

そのため、3日分を必要最低限とし、大規模な災害によって避難生活が長引く場合に備えて1週間分以上の防災備蓄を行うと良いでしょう。

避難生活に備えて、詳しく備蓄するべき防災グッズの種類を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

万が一のために本当に必要な防災グッズの種類とリスト一覧

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災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

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最後に

災害発生時に従業員を守るために欠かせない防災備蓄ですが、一切の防災備蓄に取り組んでいない場合、企業は災害発生時に安全配慮義務違反として法的責任を問われるおそれがあります。

この記事を参考に従業員が安全に避難生活を送れるように可能な限りの防災備蓄を行なっていきましょう。

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