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企業で新型コロナ感染者が出た際の対応と公表する上での鉄則

※2021年5月10日更新

新型コロナウイルスに感染する方は増え続けており、コロナ禍の現在では自社の従業員がいつ感染してもおかしくありません。

しかし、従業員が新型コロナウイルスに感染した場合、どのように対応すれば良いのか分からず、困っている企業担当者も中にはいるでしょう。

この記事ではそんな担当者のために感染者を発表する企業の現状、自社で感染者が発覚した場合の具体的な対応などを解説していきます。

この記事を読むことで、感染者の対応を行う上でのポイントが分かるので、ぜひ読み進めてください。

感染が拡大し続ける新型コロナウイルスと公表する企業への誹謗中傷

ファクトとフェイク

新型コロナウイルス対策を企業で徹底していたとしても必ず感染を防げるというものではありませんし、感染者が増え続ける今の状況ではいつどこで従業員が新型コロナウイルスに感染してしまっても決しておかしくありません。

コロナ禍で自社の従業員が新型コロナウイルスに感染していたことを感染防止のために公表する企業もありますが、朝日新聞の『岩手初の感染者に中傷続く 知事「鬼になる必要ある」』でも語られているとおり、企業の不祥事ではないにも関わらず、苦情や根拠のない誹謗中傷や悪質なデマの拡散などをされてしてしまう場合も増えているのです。

朝日新聞の同記事で紹介されているケースでは岩手初の新型コロナウイルス感染者と盛岡市に住む男性が勤める企業は、従業員の感染確認後に同社のHPで不安を取り除くために状況説明をしました。

しかし、その直後から感染者となった従業員と企業への誹謗中傷や差別的な発言などの問い合わせが殺到したことで、一時的にHPのサーバーがダウン。その後、感染者となった従業員を特定しようとする動きも出てきたため、同企業は一時的にHPを閲覧停止にしたのです。

この状況を受けて、岩手県の達増拓也知事は感染者へのバッシングを咎め、読売新聞の「ネットで感染者中傷、岩手県が書き込みを画像保存…訴訟時の証拠に」で説明されているとおり、名誉毀損などで起訴できるようにインターネット上に投稿された誹謗中傷や根拠のないデマ等の発言を画像保存するなどの対策が岩手県で進められています。

企業で新型コロナウイルス感染者が発生した場合の6つの対応

アルコール消毒

きちんと日頃から新型コロナウイルス対策を実施していることが前提となりますが、万が一、企業の従業員が新型コロナウイルスに感染してしまった場合はどのように対応すれば良いのでしょうか。

この章では企業で新型コロナウイルス感染者が出たと発覚した場合の対応を説明していきます。

疑いがある時点で休ませる・テレワークに切り替えさせる

新型コロナウイルスの症状が出ている、または症状が出ていなくても集団感染が発生した場所に立ち寄っていたことなどが発覚すれば、その時点で該当する従業員に医師の相談・検査を受けさせるようにしましょう。

また新型コロナウイルスに感染しても体調が少し悪いだけなど、主な症状が現れない無症状に陥っているおそれがあり、無自覚のうちに周囲に感染を拡大してしまうことで集団感染に発展してしまうリスクがあります。

そのため、体調が少しでも悪い従業員は無症状も考慮して、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために最大潜伏期間の14日間は休ませるか、テレワークに切り替えさせることが望ましいです。

感染者に休業指示を出す

検査の結果を待って陽性であれば、医師や保健所の判断に従って感染リスクがなくなるまで感染者となった従業員に休業してもらいます。

厚生労働省が発表する「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」で説明されているとおり、新型コロナウイルス感染による休業の場合は都道府県知事が行う就業制限であるため、一般的には使用者(企業)の都合による休業には該当せず、従業員に対して休業手当を支払う必要はないと考えられているのが現状です。

また勤務中や通勤途中など業務に起因して新型コロナウイルスに感染したと判断された場合は、労災を申請することができますし、業務に起因していなくても被保険者に加入していて要件を満たせば各保険者から傷病手当を受け取れます。

傷病手当では休業して3日を経過してから直近12ヶ月の標準報酬日額の3分の2が支払われるので、従業員の状況をよく確認しておくと良いでしょう。

濃厚接触者の把握

次に社内や外部の濃厚接触者を把握するために感染者となった従業員に対して体調を配慮しながら、メールなどで直近14日間の行動履歴を具体的に確認していきます。

その後、感染者となった従業員と業務などで関わっていたと考えられる濃厚接触者をリストアップし、14日間の自宅待機・テレワークまたは検査の指示を出しましょう。

一般社団法人淡路市医師会が発表する「新型コロナ感染症 濃厚接触者の新しい定義 (国立感染症研究所感染症疫学センター)4月27日」によれば、濃厚接触者の定義は以下のとおりです。

【濃厚接触者に該当する方】
・患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等)があった者
・適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護もしく介護していた者
・患者(確定例)の気道分泌物もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
・その他:手で触れることのできる距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策無しで、患者(確定例)と15分以上の接触があった者

出典:新型コロナ感染症 濃厚接触者の新しい定義 (国立感染症研究所感染症疫学センター)4月27日

濃厚接触者になった従業員は検査が陰性の場合でも、感染したと考えられる日から新型コロナウイルスの最大潜伏期間である14日間は休ませるか、テレワークに切り替えさせることが望ましいです。

オフィスなどの消毒

日本ウイルス学会が発表する「新型コロナウイルス感染症について」でも説明されているように、新型コロナウイルスはアルコールや石鹸などに弱いエンベロープウイルスに分類されると現時点では考えられています。

そのため、保健所の指導に基づいて、感染拡大を阻止するために感染者が触れていたと考えられるドアノブやデスク、照明のスイッチ、トイレ、共有して使っている備品などを徹底的にアルコール消毒しておきます。

あくまでも新型コロナウイルスはアルコールに弱く、ノンアルコールの消毒液などでは効果が見込めないため、必ずアルコール消毒液などで消毒するようにしましょう。

感染者が出たことをきちんと公表する

帝国データバンクが発表する「従業員の新型コロナウイルス感染、約370社が公表 臨時休業や在宅勤務など感染防止策で増加ペースは鈍化」によれば、2020年6月12日時点までに新型コロナウイルスの感染者が発覚したことを公表した上場企業は377社です。

リスク発生後に情報開示などを行うことをクライシスコミュニケーションと言いますが、企業や感染者となった従業員に対する誹謗中傷や悪質なデマなどを流されることをおそれて公表しないと後に事実が明らかになった際に「隠そうとしていた」などの誤解を受けて、さらに深刻な事態に陥ってしまう可能性があります。そのため、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するためにきちんと企業で感染者が発生したことをHPなどで公表しましょう。

もちろん感染者となった従業員の個人情報などが特定されないように配慮することが最も重要であり、厚生労働省健康局結核感染症課が発表する「一類感染症が国内で発生した場合における情報の公表に係る基本方針」によれば、以下の情報は公表しないとしています。

  • 氏名
  • 国籍
  • 職業
  • 基礎疾患(新型コロナウイルスとの関連性が明らかではないため)
  • 住んでいる市区町村

感染者が発生したことに対する誹謗中傷や根拠のないデマを流されるおそれもありますが、新型コロナウイルス対策を徹底していても感染はいつどこで起きても決しておかしくはなく、あくまでも企業の不祥事ではないので、きちんと感染拡大を防ぐために情報開示しながらも毅然とした態度で対応しましょう。

回復した従業員の職場復帰

厚生労働省が発表する「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」で説明されているように、感染者が退院や療養生活を終える基準は以下のとおりです。

  • 発症日から10 日間経過し、症状軽快後72 時間を経過した(人工呼吸器等の治療を行わなかった場合)
  • 発症日から15 日間経過し、症状軽快後72 時間経過した(人工呼吸器等による治療を行った場合)
  • 発症日から10日間を経過した(無症状の場合) など

保健所などの指示によって退院や療養生活の終了が伝えられるので、感染してしまったことで心理的負担を抱え込んでいる従業員のフォローした上で、健康状態の様子見をしながら職場復帰する日を話し合っていくと良いでしょう。

新型コロナウイルス感染状況や自然災害などリスク情報の収集をサポートする「FASTALERT」

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

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詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。

最後に

感染が拡大し続けている新型コロナウイルスですが、対策を徹底していてもいつどこで従業員が感染してもおかしくはありません。

万が一、企業で感染者が発生した場合は、感染拡大を防ぐためにも直ちに情報開示を行ない、それを受けて始まった誹謗中傷や悪質なデマなどのリスクに対しては毅然とした態度で対応していくことが重要です。

リスクに備えて新型コロナウイルス対策だけでなく、自社で感染者が発生した場合の対応も事前に定めておくと良いでしょう。

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