
意外と発生する場合が多いNBC災害の概要と主な対策
目次[非表示]
- 1.NBC災害とは
- 1.1.CBRNE災害
- 2.企業における実施しておきたい主なNBC災害対策
- 2.1.BCP・防災マニュアルを策定する
- 2.2.感染症対策を徹底する
- 2.3.火災などを防ぐためにリスクマネジメントを行う
- 3.リスク情報を早期把握できるFASTALERT
- 4.最後に
- 5.関連お役立ち資料集
よく知らないとNBC災害は一般的に起こりえないため、対策は後回しで良いと判断されてしまう場合がありますが、実際はその種類によっては身近で発生してしまうおそれがあります。
そのため、平時から十分にNBC災害対策を行なっておくべきですが、中にはどのようにNBC災害対策を考えれば良いのか困っている企業の担当者もいるのではないでしょうか。
そこで本記事ではNBC災害の概要や企業における主なNBC対策などを説明していきます。
この記事を読むことでNBC災害の理解が深まるため、的確な対策を導入する上での参考になります。
NBC災害とは
NBC災害とは、Nuclear(核)・Biological(生物)・Chemical(化学)による災害の総称のことで、特殊災害と呼ばれています。
NBC災害はあまり発生しないと考えてしまう方も中にはいますが、種類によっては発生しやすい災害もあるため、十分に対策しなければなりません。
NBC災害に分類される3種類は、以下のとおりです。
【Nuclear(核)】
核兵器によるテロや原子爆弾・水素爆弾による核爆発、放射能汚染
【Biological(生物)】
病原体の流出や感染症によるパンデミック
【Chemical(化学)】
化学兵器によるテロや有害物質の漏洩
病院や研究所、化学工場などの施設で放射性物質・ウイルス・有害物質を扱っていますが、これらの施設で火災などの災害が発生すると周囲へ漏洩することによって深刻なNBC災害に発展してしまいます。
またBiological(生物)に分類される新型コロナウイルス・新型インフルエンザなどの感染症による集団感染やChemical(化学)に含まれている異臭騒ぎや一酸化炭素中毒は頻繁におきているため、十分に対策しなければなりません。
CBRNE災害
CBRNE災害とは、Chemical(化学)・Biological(生物)・Radiological(放射性物質)・Nuclear(核)・Explosive(爆発)による災害の総称のことであり、NBC災害の放射性物質の漏洩を1つの種類として扱い、新たにExplosiveを加えた特殊災害です。
CBARNE災害はNBC災害に基づいて分類された概念なので、一致している部分が多く、近年はNBC災害に代わってCBRNE災害が使われる傾向があります。
企業における実施しておきたい主なNBC災害対策
前述したようにNBC災害の種類によっては、意外と身近で発生してしまうリスクがあるため、事業への被害を防ぐためには十分に対策しなくてはなりません。
この章では企業を導入するべき主なNBC災害対策を説明していくので、ぜひ参考にしてください。
BCP・防災マニュアルを策定する
深刻な被害を及ぼすNBC災害に備えて、NBC災害も対象としたBCPや防災マニュアルを策定しておきましょう。
BCPとは、自然災害など事業に影響を与えるリスク発生時にその影響を最小限に抑え、事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。
BCPや防災マニュアルには、リスク発生時の事業継続の観点で行うべき対応をあらかじめ定めておきますが、もし策定していない状態でリスクが発生した場合は対応が遅れることによって被害が拡大してしまうおそれがあるため、注意しましょう。
詳しくBCPを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
感染症対策を徹底する
現在は新型コロナウイルスが蔓延している状況ですが、社員の集団感染などによる事業への被害を最小限に抑えるためにNBC災害に分類されているBiological(生物)の感染症対策を実施しておきましょう。
基本的な感染症対策は、以下のとおりです。
- 手洗いや消毒
- ワクチンの摂取
- うがい
- マスクの着用 など
基本的な感染症対策ではなく、新型コロナウイルスに限定した対策を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
火災などを防ぐためにリスクマネジメントを行う
火災などによって有害物質等が漏洩する事態を防ぐために施設への安全対策はもちろん、リスクマネジメント(Risk management:リスク管理)を行いましょう。
リスクマネジメントとは、事業に影響を与えるリスクを分析・評価などによってあらかじめ把握し、その影響を回避または最小限に抑えるためのプロセスのことです。
もしこのリスクマネジメントを行なっていなかった場合は、発生するリスクが十分に想定できないことで的確に対応できず、事業へ深刻な影響を与えてしまうおそれがあるため、必ず平時に行なっておくと良いでしょう。
詳しくリスクマネジメントの概要や実施する際の手順を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
リスク情報を早期把握できるFASTALERT
災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。
しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。
この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。
FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。
弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。
詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。
最後に
自分たちには関係ないとも思われてしまう場合があるNBC災害ですが、その種類によっては日常の中で発生するリスクがあるため、被害を最小限に抑えるためにはあらかじめNBC対策を明確に定めておくことが重要です。
求められるNBC災害は業種によっても異なるため、この記事を参考に効果的なNBC対策を導入しましょう。