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災害拠点病院がBCPの見直しで実効性を高めるための鉄則

リスク発生時はその被害によって多くの傷病患者が来院するので、人命を救うために医療機能停止を何としてでも防がなければなりません。

そのため、災害拠点病院は2017年からBCP策定が義務付けられましたが、BCPの見直しをどのように行えば良いのかと悩んでいる災害拠点病院の担当者も中に入るのではないでしょうか。

そこで本記事では災害拠点病院が抱えるBCPの課題やBCP見直しのポイントなどを説明していきます。

この記事を読むことで災害拠点病院のBCPを見直す上でのヒントが分かるので、ぜひ災害拠点病院の担当者は参考にしてください。

BCP策定の義務付けがされた災害拠点病院

災害拠点病院では、自然災害などによる被害を受けても診察などの業務をすみやかに継続できるように2017年からBCP(事業継続計画)の策定が義務付けが発表、2019年3月までのBCP策定が指定されました。

それまでも災害拠点病院を含む医療機関は初動対応を定めた災害対策マニュアルを用意していましたが、この義務付けによって災害拠点病院は対応を迫られたのです。

しかし、厚生労働省が発表する「病院の業務継続計画(BCP)策定状況調査の結果」によれば、2018年12月1日時点では災害拠点病院におけるBCPの策定率は約3割であり、中にはBCPの策定に対応できずに災害拠点病院の指定を返上する災害拠点病院もありました。

災害拠点病院におけるBCPの課題

前述したようにBCPの策定が義務付けられている災害拠点病院ですが、中には2019年3月までの期日に間に合わせるために初めてBCPを策定した災害拠点病院もあり、場合によってはBCPに以下の課題を抱えているおそれがあります。

  • 災害対策マニュアルとの関係性が曖昧
  • リスク発生時の対応が明確に定められていない

災害拠点病院は、自然災害などのリスク発生時に診察などを継続するために災害対応マニュアルを用意しています。

しかし、中にはほぼ同じ内容で占めているなど災害対策マニュアルとBCPの内容が似通っており、災害対応マニュアルとBCPの違いが曖昧になっているケースがあるのです。

また、BCPは自然災害などリスク発生時の対応を明確に定めることで、被害を最小限に抑え、事業の継続または早期復旧を図る計画ですが、リスク発生時に具体的にどう対応するのか不明瞭でBCPとして十分に機能していない場合があります。

上記の課題を抱えた不十分なBCPの状態でリスクが発生すると的確な対応がとれないことで、事業継続が図れないばかりか、被害の拡大につながってしまうおそれがあるため、注意が必要です。

災害拠点病院におけるBCP見直しのポイント

前述した災害拠点病院におけるBCPの課題を認識しつつも、どのように見直しをすれば良いのか困っている災害拠点病院の担当者も中にはいるのではないでしょうか。

この章では災害拠点病院がBCPを見直すための主なポイントを説明していくので、災害拠点病院の担当者はぜひ参考にしてください。

災害対応マニュアルとの関係性を明確にする

自然災害などのリスク発生時に十分に対応するために災害対策マニュアルとBCPの関係性を明確にしましょう。

災害対策マニュアルとBCPを混同している方も中にはいるかもしれませんが、以下のようにそれぞれ目的が異なります。

【災害対策マニュアル】
スタッフや患者など人命を守ることが主眼に置かれたマニュアル

【BCP】
事業継続を図るために体制や対応を定めた計画

もちろん、災害対策マニュアルとBCPの整合性をとる必要がありますが、東京都福祉保健局が発表する「大規模地震発生時における災害拠点病院の 事業継続計画(BCP)策定ガイドライン」で説明されているようにBCPには主に以下の内容を記載し、災害対策マニュアルとの関係性を明確にしておきましょう。

  • 患者への手術や治療など優先する通常業務
  • トリアージの実施など災害発生時に行う応急業務
  • 非常用発電機の稼働など応急復旧業務
  • 損傷したライフラインの復旧など優先する復旧業務
  • 災害に備えるために行う平時の予防業務

災害発生時に継続が必要な業務を確認する

自然災害などリスク発生時は何が起こるのか分からないため、状況にあわせて臨機応変に動く必要がありますが、BCPにどの業務を優先して継続するのかを明確に定めておく必要があります。

優先して継続させる業務が曖昧な状態では早期な事業継続を図ることが難しいため、ビジネスインパクト分析を行いましょう。

ビジネスインパクト分析(Business Impact Analysis:BIA)とは、災害などのリスクによって業務が停止してしまった場合に事業が受ける影響を分析・評価することです。

災害発生時はリソースが限られてしまいますが、このビジネスインパクト分析を行えば、優先するべき業務・必要なリソース・復旧に必要な時間を把握できるので、医療機能の継続を図る上でも役立ちます。

詳しくビジネスインパクト分析の手順を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ビジネスインパクト分析がBCPに欠かせない理由

様々な災害に対応しているのかをチェックする

中には発生する災害を地震など一部の災害に限定したBCPを策定している災害拠点病院もありますが、これでは想定していた災害以外の災害が発生した場合に対応できません。

災害と一口に言ってもその種類は多岐にわたりますが、どのような事態が発生しても十分に対応できるように様々な災害を想定した内容へ仕上げましょう。

また実際にそうした災害が発生した場合に十分に対応できるのか、対応が明確かつ分かりやすく定められているのかを確認する必要があります。

詳しく発生するおそれがある災害の種類を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

おぼえておきたい災害の定義と効果的に対策を行う方法

定期的な防災訓練でBCPの検証が重要

BCPで定めたリスク発生時の対応をスタッフに浸透させるためには、定期的な防災訓練の実施が欠かせませんが、防災訓練の役割は決してそれだけではありません。

防災訓練にはBCPで定めた対応が機能するかどうかを検証するというもう1つの重要な役割があるため、防災訓練を行う中で対応を確認し、実施後にBCPを見直していくことが重要です。

また防災訓練を実施することが自体が目的になっている場合もありますが、こうした形骸化した防災訓練を繰り返していると想定外の事態が発生した場合に対応できなくなってしまうおそれがあるため、注意しましょう。

リスク情報を早期検知できるFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。

詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。

最後に

BCPは一度の策定で完成度の高い内容に仕上がるとは限らず、十分に機能していないBCPの状態で災害が発生した場合は対応できないおそれがあります。

災害発生時に効力を発揮するBCPへ近づけていくためには、定期的な見直しが必要不可欠です。

本記事を参考にBCPの見直しを行う上でのポイントを確認し、より完成度の高いBCPに仕上げましょう。

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