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労働災害を防止するために覚えるべき基本と効果的な対策5選


目次[非表示]

  1. 1.労働災害とは
    1. 1.1.労働災害における通勤の定義
  2. 2.労働災害に関する3つの法律
    1. 2.1.労働基準法
    2. 2.2.労働安全衛生法
    3. 2.3.労働契約法
  3. 3.労働災害が発生する3つの原因
    1. 3.1.メンタルヘルスの不調
    2. 3.2.不安全行動
    3. 3.3.業務上疫病
  4. 4.労働災害が発生した場合は、必ず労災保険を申請させる
  5. 5.労働災害を防止する5つの対策
    1. 5.1.安全衛生教育を徹底する
    2. 5.2.リスクアセスメントを実施する
    3. 5.3.従業員同士でKY活動を徹底する
    4. 5.4.メンタルヘルス対策を導入する
    5. 5.5.従業員の過重労働を防ぐ
  6. 6.自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT
  7. 7.まとめ
  8. 8.関連お役立ち資料集


※2021年6月18日更新

企業を取り巻くリスクの1つに労働災害があります。労働災害に対して何も対策していないと企業のイメージダウンなど事業に悪影響を与える可能性が高いため、発生を最小限に抑えるために対応を定めておくことが重要です。

しかし企業担当の方の中にはどのような労働災害対策を行えば良いのかわからず困っているという方もいるでしょう。

今回はそんな方のために労働災害の基本と労働災害が発生する主な原因、具体的な対策などを紹介していきます。この記事を読むことで労働災害の適切な対策を導入できるようになるので、ぜひ読み進めてください。

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労働災害とは

業務災害

労働災害とは、業務または通勤が要因となって従業員が負傷または死亡したり、疫病にかかったりする災害のことです。

この労働災害は業務災害と通勤災害の2種類に分類されており、それぞれの特徴は以下のとおりになります。

【業務災害】
業務が原因となって起こる従業員の負傷・疫病・障害・死亡のこと
【通勤災害】
従業員が通勤によって被った負傷・疫病・障害・死亡のこと

上記のように、あくまでも業務や通勤をすることによって起こる災害が労働災害として認定されており、出張や社用による外出中に発生した被害も労働災害の対象となります。

そのため、業務中・通勤中に従業員の不摂生な生活などが原因で病気が発症したとしても業務と因果関係が認められず、労働災害にはならないので覚えておきましょう。

また事業所内にいたとしても休憩中や就業前後に社員の私的な行動で被害を受けた場合は、業務に従事しているとは判断されず、労働災害にはなりません。

労働災害が発生すると企業のイメージダウンにつながるばかりか、場合によっては業務上過失傷害罪に問われるおそれがあるため、きちんと労働災害が起こらないように対策しておくことが重要です。

※労働災害は災害の1つである人為災害に含まれています。つまり企業を取り巻くリスクの1つだと言えます。

労働災害における通勤の定義

労働者災害補償保険法第7条3項で説明されているように労働災害における通勤とは、就業に関する移動を合理的な方法・経路で行うことであり、以下のように定義されています。

  • 住居と就業場所の往復
  • 就業場所から他の就業場所への移動
  • 住居と就業場所の往復で先行または後続する住居の移動

上記の経路を逸脱した際に被害を受けた場合、通常は通勤中の労働災害とは認められませんが、厚生労働省の「通勤災害の取扱いについて」で説明されているように以下は日常生活を送る上で必要最低限の行動であり、通勤中の労働災害と判断されます。

  • 帰路で日用品を購入する
  • 通勤中に外食する
  • クリーニング店などに立ち寄る
  • 通勤中に病院に行く
  • 診療所で治療を受ける
  • 選挙の投票を行う など
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労働災害に関する3つの法律

ルール

次に労働災害に関わる法律について説明していきます。最低限であるこれらの法律を守った上できちんと労働災害の防止策を導入することが重要なので、ぜひ読み進めてください。

労働基準法

労働基準法は労働条件の最低基準を定めた法律であり、「労働基準法」の9条で記載されているとおり対象となるのは正規・非正規(パートタイムやアルバイトも含む)を問わず全労働者となります。

『「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業または事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう』

また36協定(労使協定)を締結していない限りは、労働者を1日8時間(1週間40時間)を超えて労働させることはできないなど労働条件に関する様々な最低基準が設けられています。

労働基準法をきちんと守っていない企業も見受けられ、労働基準監督署の調査や従業員が労働基準監督署に申告することによって違反が指導されているのが現状です。

違反の内容によっては懲役または罰金を受けるおそれがあるため、必ず最低条件である労働基準法を厳守しましょう。

※労働基準監督署の行政指導に従わず、違反を繰り返す場合は、労働災害が発生していなくても罰金などの刑事責任を問われる可能性が高いです。

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労働安全衛生法

労働安全衛生法とは労働基準法から派生した法律で、特に機械や化学物質、原材料などの規定が設けられ、統括安全衛生管理者や安全委員会、衛生管理者の選任を義務付けています。

労働安全衛生法」第1条によると以下の目的は以下のとおりです。

『労働基準法と相まって、労働災害防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化および自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする』

労働安全衛生法に違反すると両罰規定として違反した行為者だけでなく、その法人・人も懲罰または罰金の支払いを命じられるおそれがあります。

この労働安全衛生法も最低限の規定のみが書かれています。この法律をきちんと守った上で労働者の安全・健康の確保や快適な職場環境を追求する必要があるため、よく確認しておきましょう。

労働契約法

労働契約法とは、雇用契約に関する基本事項を定めた法律です。従業員と事業者の労働関係のトラブルを防ぐために平成20年3月に施工されました。

この「労働契約法」の第5条では、以下のように従業員に関する安全配慮義務が企業に定められています。

『使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする』

過重労働によるメンタルヘルスの発症など企業が従業員の安全配慮を怠ったことが原因で従業員に被害を与えてしまった場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、従業員に損害賠償を支払わなくてはなりません。

またこれは労働災害などの災害発生時においても例外ではなく、予見できるリスクに関してはきちんと対策を立てておかないと安全配慮義務違反を問われるおそれがあります。

そのため、日頃から従業員の安全を確保するように努めましょう。

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労働災害が発生する3つの原因

メンタルヘルスの不調

この章では労働災害が発生する主な原因を解説していきます。原因を知れば労働災害の対策も行いやすくなるので、ぜひ読み飛ばさずに参考にしてください。

メンタルヘルスの不調

近年は過重労働やパワーハラスメントなど劣悪な職場環境などによってストレスを抱える従業員が増えており、厚生労働省が発表した「職場におけるメンタルヘルス対策の推進について」によると平成25年に労働問題が原因となって自殺した方は2,323人にものぼります。

さらに同データによればメンタルヘルスによる労働災害の請求は平成25年で1,409件と年々、増加傾向にあるのです。

従業員がメンタルヘルスを発症すると本人が効率的に仕事をできなくなるばかりか、休職や退職によって他の従業員にも負担がかかり、過重労働につながることで他の従業員もメンタルヘルスを発症するおそれがあります。

従業員のメンタルヘルスの発症は事業にも悪影響を及ぼす可能性があるため、きちんと従業員のメンタルヘルス対策に取り組むべきであり、大企業ではすでに行われていますが、中小企業でも2022年4月から施行される改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)でパワーハラスメント防止の措置に講じることが義務付けられます。

不安全行動

労働災害は作業中や通勤途中の交通事故にも発生しますが、不安全行動によって労働災害へつながるおそれもあります。不安全行動とは、労働者本人または関係者に危険をもたらす可能性のある行動を意図的にとることです。

具体的には時間を優先して必要な確認をきちんとしなかったり、大丈夫だろうと手順を省略したりする行動などがあげられます。

不安全行動は特に入社したばかりの従業員や慢心しているベテランの従業員などが不安全行動をとりやすいですが、不安全行動は必ずしも労働者本人の問題だけではありません。

安全な作業手順が定まっていない場合や設備自体に不備がある場合も不安全行動によって労働災害へ発展するおそれがあるため、きちんと企業が不安全行動の対策を取ることが必要不可欠です。

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業務上疫病

化学物質を扱う作業や林業など過度に身体に負担のかかる業務に就いている場合、疫病が発症するおそれがあり、この特定の業務についている場合に発症する可能性が高い疫病・障害のことを業務上疾病(職業性疾病)と言います。

労働基準法施行規則別表第1の2」によると業務上疾病に該当する主な疫病・障害はそれぞれ以下のとおりです。

【物理的因子による疾病】
・紫外線やレーザー光線、マイクロ波などにさらされることで発症する疾病
・暑熱な部屋で作業することで起こる熱中症
・潜水作業による潜水病など

【身体に過度の負担作業に起因疾病】
・作業によって起こる骨や関節の障害
・重量物を持ち運んだり、腰部に負担をかける姿勢をとることで起こる腰痛
・チェーンソーなど身体に振動を与える機器を使い続けることによって起こる障害など

【化学物質による疾病】
・うるしやタールなどにさらされることで起こる皮膚疾患
・木材などの粉塵にさらされることで起こる呼吸器疾患など

【細菌・ウイルスなどの病原体による疾病】
・患者の診察や看護、研究などで起こる伝染性疾患
・動物やその死体、獣毛・革を扱う業務で起こる伝染性疾患など

【がん原性物質・がん原性因子・がん原性工程による疾病】
・ベンジジンなどにさらされることで起こる尿路系腫瘍
・コークスや発生炉ガスを製造する業務の肺がんなど

【厚生労働省の指定する疾病】
・超合金の粉塵が飛散する場所で作業する場合に起こる気管支肺疾患
・亜鉛黄や黄鉛を製造する際にかかる肺がん
・ジアニシジンにさらされることで起こる尿路系腫瘍

厚生労働省が発表した「平成30年度 業務上疾病の労災補償状況調査結果」によれば、平成26年から平成30年にかけて毎年、約8,500〜9,200件の業務上疫病による労働災害が認定されています。

また、この業務上疾病は短期間で発症する場合もあれば、関わっていた業務をすでに離れて長期間経った後に発症するケースもあるのです。

そのため、すでに労働者が企業を退職しているとしても、当時関わっていた業務と疫病の発症に因果関係があれば業務上疫病が認定されます。

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労働災害が発生した場合は、必ず労災保険を申請させる

労災保険

労働災害が起きた場合は、被害を受けた労働者にすみやかに労災保険を申請させましょう。企業には「労働安全衛生規則」の第97条によって以下の労働者死傷病報告が義務づけられています。

『事業者は、労働者が労働災害その他就業中または事業所内もしくはその他附属建設物内における負傷、窒息または急性中毒により死亡し、または休業したときは、遅滞なく、様式第二十三号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない』

悪質な企業の場合、企業のイメージダウンや労働基準法などの違反が発覚するのをおそれて労働災害の発生自体を隠蔽する場合もありますが、労災保険の申請は義務付けられているため、労災隠しは違法となります。

また正規・非正規を問わず労働者を1人でも雇用している場合、企業は労災保険に加入する義務があり、「正社員以外は労災がおりない」「うちは労災保険に加入していない」などの言い訳は一切通用しません。

労災隠しは立派な犯罪であり、発覚した場合は書類送検や罰金を受けるため、労働災害が発生した場合は必ず被害を受けた従業員に労災保険を申請させるようにしましょう。

労働災害を防止する5つの対策

リスクアセスメント

ここまで労働災害に関する基礎知識を解説しました。次に労働災害の発生を軽減するための対策を紹介していきます。

労働災害に関する法律を厳守した上でこれらの対策を導入し、労働災害の発生を最小限に抑えましょう。

安全衛生教育を徹底する

労働災害を防止するために従業員が入社した際や作業内容を変更した場合は必ず安全衛生教育を実施しましょう。

チェーンソーを扱う林業やボイラーの取り扱いなど危険性の高い作業の場合、安全衛生教育の実施が「労働安全衛生法」第59条の3によって以下のように義務付けられています。

『事業者は、危険または有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全または衛生のための特別の教育を行わなければならない』

対象となる労働者は雇用形態を問わず、上記のような危険性の高い業務に携わる労働者は全員資格を習得している必要があります。

万が一安全衛生教育を実施しなかったり、無資格の労働者に作業をさせた場合は、安全衛生教育に違反するため、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金を受けなくてはなりません。

労働安全衛生規則」の第35条で義務付けられている具体的な安全衛生教育は以下のとおりです。

  1. 機械等、原材料等の危険性または有害性およびこれらの取扱い方法に関すること
  2. 安全装置、有害物抑制装置または保護具の性能およびこれらの取扱い方法に関すること
  3. 作業手順に関すること
  4. 作業開始時の点検に関すること
  5. 当該業務に関して発生するおそれのある疫病の原因および予防に関すること
  6. 整理、整頓および清潔の保持に関すること
  7. 事故時等における応急措置および退避に関すること
  8. 当該業務に関する安全または衛生のために必要な事項

労働安全衛生規則によれば職種によっては1から4を省略することもできますが、上記の教育はあくまでも必要最低限の内容です。

そのため、企業が労働災害を防止するために安全衛生講習会や避難訓練などの教育を上記の他に実施する必要があります。

リスクアセスメントを実施する

まずは労働災害の原因を特定するためにリスクアセスメントを行いましょう。

リスクアセスメントとは、災害や事故など企業を取り巻くリスクを特定した上で分析し、リスクによる被害を最小限におさえるための手法のことです。

企業はリスクアセスメントの実施を以下の「労働安全衛生法」第28条の2によって求められており、労働災害の発生を防ぐためにリスクアセスメントを実施しましょう。

『事業者は、厚生労働省令で定めることにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、または作業行動その他業務に起因する危険性または有害性等を調査し、その結果に基づいて、この法律またはこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険または健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなけれなばならない。』

※化学物質に携わる企業の場合、リスクアセスメントの実施は義務づけられています。

リスクの特定は1人に任せるのではなく、各部署から担当者を集め、意見交換をしながら企業全体で想定されるリスクを徹底的に洗い出していきます。

集める担当者は上位職ではなく、現場の従業員など実際に作業を行なっている方が望ましいです。

リスクの特定が終わったら、危険性の高いリスクから優先的に適切な対策を立てていき、従業員に浸透させていきましょう。

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従業員同士でKY活動を徹底する

前述したリスクアセスメントで労働災害につながるおそれのあるリスクの対策をした上で、従業員同士でKY活動(危険予知活動)を日頃から行いましょう。

KY活動とは、作業を始める前にどのようなリスクがあるのかを予見した上で作業に入る活動のことです。

リスクアセスメントが企業全体であらかじめ行うのに対し、KY活動は労働者が現場で作業前に行います。

KY活動の方法はさまざまですが、代表的な手順に4ラウンド法があります。4ラウンド法の進め方は以下のとおりです。

【現状の把握】
作業で想定されるリスクを洗い出し、従業員同士で共有する
【リスクの整理】
洗い出したリスクの中から特に優先度の高いリスクを選ぶ
【対策の提案】
整理したリスクの対策を従業員同士で提案する
【目標の設定】
持ち上がった解決策を目標とし、重要事項として作業前の確認を徹底する

さらに作業の中で「◯◯◯◯◯よし!」と作業状態を指差しながら行動を声に出す指差呼称を行うとより不安全行動の発生を軽減できるはずです。

メンタルヘルス対策を導入する

従業員のメンタルヘルスの不調を防ぐためにきちんと対策をとりましょう。

職場におけるパワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどを徹底的に排除するほか、厚生労働省が発表する「職場における心の健康づくり」によって以下4つのケアの導入が推奨されています。

【セルフケア】
従業員自身が抱えているストレスに気付きやすくなるようにセルフケアの教育を行なった上で、周囲の人間に相談しやすい環境を整える。
またストレスに気づけるように定期的にストレスチェックを行う。

【ラインによるケア】
管理監督者(管理職)が部下の状況を日頃から把握しておき、様子がおかしければ産業医に診てもらう。
また休職から復帰するための支援を行う。

【事業内産業保健スタッフらによるケア】
セルフケアやラインによるケアが効果的になるように産業医らが従業員や管理監督者のサポートを行う。
また事業場外資源への窓口となるほか、事業所のメンタルヘルスケアの実施やメンタルヘルスに関する個人情報を取り扱う。

【事業場外資源によるケア】
事業所外の医療機関や従業員支援プログラムなどのことで、企業が専門的な知識や状況などを把握したい場合に産業保健スタッフが窓口となって相談する。
また従業員が事業所で相談したくない場合にサポートする。

事業内産業保健スタッフは従業員のメンタルヘルスに関する個人情報を取り扱うため、従業員の昇進や異動などの人事権を持つ担当者は適切ではありません。

そのため、事業所内の衛生管理者などを事業内産業保健スタッフに任命すると良いでしょう。

また、きちんとメンタルヘルス対策を行なっていたとしても従業員の休職が決まってしまう場合があります。

従業員が休職から職場復帰しても職場のサポートがずさんであれば、再びメンタルヘルスの不調に陥ってしまうおそれがあるため、休職した従業員のサポートの方法もあらかじめ定めておくことが大切です。

従業員の過重労働を防ぐ

時間外・休日労働時間が長ければ長いほど従業員が疲労し仕事のパフォーマンスが落ちるばかりか、疲労による判断力の低下によって労働災害発生のリスクが高まる傾向があります。

従業員の1ヶ月の時間外・休日労働時間が80時間を超えた場合は、「労働安全衛生法」第66条の8によって以下のように医師による面接指導の実施が義務付けられています。

『事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない』

この条例は平成31年4月1日に改正され、従来は100時間を超えた場合のみに限定されていましたが、労働者の健康を考えて80時間に変更されました。

一般的に平均して毎月80時間以上の時間外労働は過労死ラインだと言われており、時間外・休日労働の削減や年次有給休暇の取得の促進を積極的に行いましょう。

また一部の従業員に負担が集中し過度な時間外・休日労働へつながっている場合は、複数の従業員に作業を分散させることで過重労働を防げるはずです。

自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。

詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。

まとめ

今回は労働災害の基礎知識と労働災害が発生する主な原因、具体的な対策などを説明しました。本記事の重要なポイントには次の3点があげられます。

  • 労働災害は、業務災害と通勤災害の2種類に分類される
  • 労働基準法などの法律は労働災害を防ぐ最低限の内容なので、厳守する
  • 労災隠しは犯罪となるため、被害を受けた従業員に必ず労災保険を申請させる

この記事を参考にして従業員の労働災害の発生を適切に防ぎましょう。

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