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地震に伴う津波火災の恐怖と企業が実施するべき対策

大規模な地震が発生した場合は、津波だけでなく、津波火災によって深刻な事態に陥るおそれがあります。

状況によっては安全な場所へ避難できても津波火災による延焼で、別の安全な場所への二次避難を余儀なくされる状況もあるため、あらかじめ津波火災の被害を抑えなくてはなりません。

しかし、対策が難しいこともあって津波火災に対してどのように備えておけば良いのか困っている方も中にはいるのではないでしょうか。

そこで本記事では津波火災の概要と企業における主な津波火災対策などを説明していきます。

この記事を読むことで津波火災の理解が深まるため、ぜひ参考にしてください。

津波発生時に見舞われるおそれがある津波火災

津波火災とは、津波による浸水を受けた地域で発生する火災のことで、重油タンクが損傷するなど次の章で後述する原因によって津波火災が発生し、浸水した地域では消火活動をスムーズに行いづらいなどの理由で大規模な延焼に繋がるリスクがあります。

また津波火災による大規模な延焼によって、避難した高台やビルなどから別の安全な場所へ二次避難せざるを得ない状況に陥るおそれがあるため、津波火災による被害を可能な限り抑えなくてはなりません。

日本経済新聞が発表する「東日本大震災の火災、津波原因が4割超 学会調査」で説明されているとおり、東日本大震災による被害を受けた1都16県で発生した火災371件のうち、159件が津波火災が原因だったと明らかになったのです。

当時の東日本大震災で特に津波火災による被害が大きかった気仙沼市では、津波によってガソリンや重油などが大量に流出したことで海上で津波火災が発生し、気仙沼市の陸上だけでなく、対岸にある林野にまで延焼するなど広範囲に渡って深刻な被害を受けました。

津波火災が発生する主な原因

津波によって火災が発生するとは考えられないと思う方も中にはいるかもしれませんが、津波火災は主に以下の要因によって発生するリスクがあります。

上記の原因で津波火災は発生し、燃えた漂流物が建物や山林などに延焼することによって大規模な火災へ発展するリスクがあります。

通常、重油は燃えづらいという特徴がありますが、産経ニュースで建築研究所特別客員研究員の都司嘉宣氏が発表する「気仙沼の津波火災で燃えない重油がなぜ燃えたのか?」で金沢工業大学と国立研究開発法人建築研究所が共同で行なった実験によれば、可燃性のある瓦礫が多数ある状態で、酸素を供給する適度な風が吹いていれば水面に流出した重油にも着火しやすくなることが判明しています。

代表的な3種類の津波火災

今津雄吾氏(清水建設株式会社技術研究所)野竹宏彰氏(清水建設株式会社技術研究所)北後明彦氏(神戸大学自然科学系先端融合研究環都市安全研究センター)今村文彦氏(東北大学災害科学国際研究所)の4人が2014年に合同で発表した論文である「東日本大震災で発生した津波火災における地形的影響の考察と津波火災危険度評価指標の提案」によれば、主な津波火災は以下の3種類に分類されるとしています。

【漂流型】
遡上した津波によって流出した燃焼している家屋や漁船などが漂流し、漂流地点で瓦礫や建物に延焼することで被害が拡大していく

【漂流瓦礫型】
津波によって集まった瓦礫の下に車やガスボンベがあり、水位が下がった場合に瓦礫に出火する

【湾上火災型】
海域や陸域で発生した瓦礫に重油などの燃料が付着し、何らかの要因によって出火し、水上で燃焼する

津波火災による被害を抑えるための企業の主な対策

では津波火災による被害を可能な限り抑えるためには、どのような対策に講じれば良いのでしょうか?

この章では企業における主な津波火災対策を説明していくので、ぜひ参考にしてください。

BCP・防災マニュアルを策定する

津波火災発生時にすみやかに初動対応を開始できるように平時からあらかじめBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)とは、災害や事故など企業におけるリスク発生時にその影響を最小限に抑えて、事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。

BCP・防災マニュアルには、リスク発生時の防災行動をあらかじめ定めておきますが、もし未策定の状態でリスクに巻き込まれた場合は、混乱によって的確な判断ができず、対応が遅れることによって被害が拡大してしまうおそれがあるため、平時から策定しておきましょう。

詳しくBCPを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

企業におけるBCP(事業継続計画)の概要と導入する必要性

定期的に防災訓練を行う

BCP・防災マニュアルで定めた防災行動を十分に社員に浸透させるためには、定期的に開催する防災訓練を決して欠かすことができません。

防災訓練はリスク発生時の状況を想定したリアリティのあるシナリオを用意した上で、BCP・防災マニュアルで定めた防災行動の効果測定を訓練を通して行なっていく必要があります。

しかし、実施自体が目的となり、同じ内容を毎回のように繰り返す形骸化した防災訓練では効果が見込めず、想定外の事態が発生した場合に対応できなくなるリスクがあるため、地震から火災に変えるなど防災訓練を開催する度に内容を変更しましょう。

詳しく防災訓練を行うにあたって必要なシナリオを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

防災訓練シナリオの基本と完成度の高いシナリオを作る方法

迅速に初期消火を開始できるようにする

消防に連絡しても到着するまでにタイムラグがあるため、大規模な津波火災に発展しないようにするには、まだ火が小さい状態で迅速に初期消火を行うことが大切です。

初期消火は出火してから最初の3分が重要であると考えられており、この時間内で消火できれば被害を最小限に抑えることができます。

ただし、無理に初期消火しようとし続けることは危険であり、建物の天井にまで延焼している場合は自分たちの力だけでは消火が困難になるため、すみやかに安全な場所へ避難しましょう。

初期消火の対応などを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

最初の3分が最重要な初期消火とスムーズに初期消火を行うための鉄則

リスク情報を早期把握できるFASTALERT

災害発生時は、意思決定に基づいた初動対応をすみやかに開始するために、被害状況などの情報収集を行わなければなりません。

しかし、災害発生時はリソースが限られた状況の中で情報を精査しなければならず、場合によっては対応しきれないおそれがあり、これによって的確な対応ができない可能性があります。

この状況を解決するために自治体や企業では、AI情報収集サービス「FASTALERT」が活用されています。

FASTALERTは、自然災害・事故・事件など自治体や企業におけるリスクが発生した場合にAIが正誤を分析した上でほぼリアルタイムでサービス利用者に提供する仕組みです。

弊社ではFASTALERTの紹介資料やSNSで炎上が起きる理由など、企業や自治体の防災担当者が抱えるお悩みを解決するために防災に関する資料を幅広く用意しています。

詳しくご覧になりたい方は、「防災お役立ち資料」から資料をお気軽にダウンロードしてください。

最後に

津波火災は広域にわたって深刻な被害をもたらすリスクがあり、状況によっては避難した場所から危険な状況の中で別の安全な場所へ移動しなければならない事態に陥るおそれがあります。

出火原因にもなり得る車やプロパンガスのボンベなどは生活必需品であるため、近隣から排除することは現実的ではなく、津波火災の対策は難しいものの、被害を可能な限り留めるためには迅速に初期消火を行うなどの対応が重要です。

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