防災マニュアルの効果的な作り方と防災に必要な2つの対策

地震や台風など、さまざまな災害が発生しやすい日本。災害発生時は安全で迅速な避難が必要不可欠ですが、そんな場合に活躍するのが防災マニュアルです。
しかし、慣れていないと防災マニュアルを一から作成するのは、なかなか難しいのではないでしょうか。
今回はそんな方のために防災マニュアルの作り方や防災として必要なそのほかの対策などを解説していきます。
この記事を読めば災害時に役立つ防災マニュアルを作れるようになるので、ぜひ読み進めてください。
防災マニュアルが必要不可欠な理由

災害などのトラブルが発生するとパニックに陥り冷静な判断ができずに迅速な避難を行えないばかりか、二次災害を招く恐れもあります。
そういった事態を防ぐために従業員の命と事業の財産を守る防災マニュアルの導入は重要となっています。
防災マニュアルをとおして災害発生時における「行動指針・役割分担」をあらかじめ決めておけば従業員に万が一の際にどう動けば良いのかを把握させることができるはずです。
地震や火災など、さまざまな災害を想定して非常時に役立つ効果的な防災マニュアルを作成しておきましょう。
5ステップでできる防災マニュアルの作り方

次に防災マニュアルの作り方を詳しく紹介していきます。どれも参考になる情報ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
組織での役割を明確にする
まずは災害発生時に迅速な対応がとれるように防災対策本部のメンバーとその任務を決めておきましょう。具体的に必要な体制と役割は、それぞれ以下のとおりです。
【総括責任者】
全体統括や指揮を行う
【情報連絡班】
災害情報の伝達、消防署など防災関連機関への連絡
【救護班】
負傷者の救出や応急手当、医療機関への搬送
【消火班】
初期消火や防災設備の稼働など
【避難誘導班】
避難経路の確認、避難路や建物の安全確認など
上記は一例となりますが、災害発生時は負傷で対応できないなど何が起こるのか分からないため、あらかじめ代行者を複数決めておくと良いでしょう。
情報収集を決める
災害発生時の情報収集は、迅速で安全な避難を実現するために重要です。情報収集の内容は、主に以下のとおりです。
- 災害状況の把握、周辺地域の被災状況の確認
- 通信手段の確保
- 従業員への情報伝達
- 従業員の安否確認
- 交通機関や道路の状況把握
これらを情報収集班が誰の判断でどの情報を調べるのかを明確にしておきましょう。
また夜間や勤務時間外に災害が発生する可能性も高いため、あらゆる時間帯に的確な情報を収集・伝達ができる体制を整えておく必要があります。
スムーズな情報収集を可能にするためにあらかじめ電気・水道・ガスのライフラインの窓口や管轄の消防署などの連絡先をマニュアルに記載しておくと良いでしょう。
さらに災害発生時は通信障害が起きる場合もあるため、必ず代替手段を確保しておいてください。
緊急連絡網を作る
勤務時間外に災害が発生した場合、防災対策本部に従業員の安否を届けたり、本部から指示を伝える必要があるため、事前に緊急連絡網を作っておきましょう。
緊急連絡網は各部署などグループごとに作成し、本部との連絡をとるリーダー・サブリーダーを決めておくとスムーズに連絡できます。
また、いざという時に連絡が取れないと意味がないため、登録する情報は常に最新のものにし、定期的に連絡網を使った訓練を行うと良いでしょう。
避難の体制を決める
災害発生時に何よりも優先的に行うべきなのが、避難などの人命保護です。
安全な避難をするためには、さまざまな災害を想定した上で事業所の近くにある避難場所を決めておくことが重要になります。
また、ただ避難するだけではなく二次災害を防ぐために初期消火や防火シャッターを降ろすなど防災設備を稼働させることも大切です。
もちろん肝心な時に防災設備が機能しないのでは意味がないため、必ず定期的に確認しておきましょう。
さらに詳しく防災設備について知りたい方は以下の記事をご覧ください。
https://jxpress.net/disaster-prevention-facility/
防災マニュアルを改善していく
以上でひとまず防災マニュアルは完成です。全従業員に周知し、訓練や教育をとおして浸透させていきましょう。
しかし防災マニュアルは一度作ったら、それで終わりではありません。担当者が会社の状況を見ながら、定期的に更新していく必要があります。
防災マニュアルを改善するベストなタイミングは、防災訓練終了直後です。
防災マニュアルがちゃんと機能していないなど課題が浮き彫りになっているはずなので、防災訓練を行うたびに改善していきましょう。
事業を守るために行うべき2つの対策

ここでは防災マニュアル以外にも用意した方がいい計画や対策を解説していきます。
BCPも策定する
事業を守るために防災マニュアルだけでなく、BCPも導入するようにしましょう。BCPとは、さまざまな災害やトラブルが起きた際に事業の継続や早期復旧を図るための計画のことです。
このBCPを導入していないと的確な判断ができずにスムーズに事業の復旧ができないので、防災マニュアルと併せて導入しておくと良いでしょう。
ここでは簡易的な説明となりましたが、もっと詳しくBCPを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
https://jxpress.net/bcp/
https://jxpress.net/bcp-disaster-prevention/
災害対策を導入する
防災マニュアルの導入と並行して行なっている企業も多いですが、事前に今の事業所でできる限りの災害対策をしておくと良いでしょう。
具体的に行える対策としては、以下の内容があげられます。
- 照明器具をワイヤーなどで固定しておく
- コピー機など転倒する可能性があるOA機器を固定する
- 本棚はなるべく壁につけ、つっぱり棒などで固定する
- 窓ガラスなどに飛散防止シートを貼る
- 火気使用設備の近くに可燃物を置かない
- 非常食など防災グッズを備蓄しておく
より詳しく地震対策や備蓄した方がいい防災グッズを知りたいは、次の記事をご覧ください。
https://jxpress.net/earthquake-countermeasures/
https://jxpress.net/disaster-prevention-item/
リスクによる被害を最小限に抑えるためにリスク情報の収集が重要な理由

自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。
しかしリスクには自然災害だけでなくシステム障害、事故など多くのリスクがあり、被害を抑えるために多くのリスクを収集しようとすればするほど、人的・時間的コストがかかりますし、人の目ではどうしても必要なリスク情報の取り漏らしが発生してしまいます。
では、どのようにリスク情報をスムーズに収集していけば良いのでしょうか。近年、人的・時間的コストをかけずに様々なリスク情報を迅速に収集するために企業や自治体でFASTALERTなどのAI緊急情報サービスが導入されています。
すでに全ての民放キー局や大手報道機関、一般企業、自治体で幅広く導入されているFASTALERTは次の4つのメリットがあるため、迅速なリスク情報の収集と初動対応を開始することができるのです。
【FASTALERTの4つのできる】
・災害などのリスク情報がAIによってほぼリアルタイムで検知できる
・報道ではカバーしきれない地域などの細かい情報も入手できる
・1つのサービスで自然災害、事故、事件など幅広いリスクを調査できる
・現地に行かなくてもテキスト、映像、写真で状況が把握できる

迅速なリスク情報の収集は事業の被害を抑えるための初動対応を開始する上では必要不可欠なので、リスク情報の収集をスムーズに行いたいとお考えの担当者さまは、ぜひFASTALERT基本紹介資料から資料をお申し込みくださいませ。
【サービス資料で分かる3つの内容】
・これまでFASTALERTが検知した主なリスク情報一覧
・業種ごとのFASTALERTの活用シーン
・現在ご利用いただいている企業さまのレビュー
※FASTALERTは、企業・自治体のお客様専用のサービスとなります。
※ソーシャルリスクレポートなどその他の資料は、こちらの資料ダウンロードからご覧ください。
まとめ
今回は防災マニュアルの作り方や導入するべき災害対策などを紹介しました。本記事の重要となるポイントは、以下の3点です。
- 防災マニュアルで災害時に従業員がどう動けば良いのかを意識させられる
- 防災訓練終了後に防災マニュアルを見直す
- 防災マニュアルと並行してBCPを導入する
この記事を参考に災害発生時に効果的な防災マニュアルを作成しましょう。