コロナ禍における地震発生時のリスクと具体的な対策6選

地震大国である日本。コロナ禍で大規模な地震が発生することによるリスクが危惧されていますが、どのような新型コロナウイルスを踏まえた地震対策を導入すれば良いのか分からない方もいるでしょう。

今回はそんな方のためにコロナ禍における地震のリスクと新型コロナウイルスを踏まえた避難所の対応、具体的な対策などを紹介していきます。

この記事を読むことでコロナ禍における地震対策に取り組む上でのポイントが分かるので、ぜひ参考にしてください。

コロナ禍で地震が発生した場合のリスクとその事例

沖縄タイムスプラスの「緊急地震速報、今月すでに4回目 2018年10月以来の多さ」で説明されているとおり、2020年5月に関東などで震度3〜4の地震が続いており、コロナ禍で首都直下地震や南海トラフ巨大地震が発生することを危惧している方もいます。

新型コロナウイルスが蔓延する状況で大規模な地震が発生した場合、避難先で集団感染の発生など災害関連死が増加するおそれがあります。

災害関連死とは、災害によって直接亡くなるのではなく、避難生活を送る中で病気の発症や持病の悪化などで間接的に亡くなることです。

地震においては震災関連死と呼ばれており、京都大学の「東日本大震災より3年:これからの災害医療への提言」によれば、1995年の阪神・淡路大震災で発生した死者6,402人のうち、919人はインフルエンザなどが原因の災害関連死であったことが分かっています。

また朝日新聞の「コロナ禍に大災害が襲ったら 避難所は、ボランティアは」で説明されているとおり、避難所などで新型コロナウイルスの集団感染を防ぐためにボランティアの数を減らしたり、活動事態を自粛する場合があり、これによって復旧が長期化する可能性があるのです。

実際にコロナ禍で大規模な地震が発生しており、クロアチアの事例があげられます。

CROATIA WEEKの「Tremors continue in Zagreb」で説明されているとおり、2020年3月22日にクロアチアでマグニチュード5.5の大規模な地震が発生。

26,000棟以上の建物が損傷するなど深刻な被害を受け、市民はコロナ禍での避難生活を余儀なくされたのです。

幸いなことに新型コロナウイルス対策に世界的にも厳しく取り組んでいたクロアチアでは、避難によって急激に新型コロナウイルス感染者が増加することはありませんでしたが、現在も復旧が続いています。

新型コロナウイルスの集団感染を防ぐ対応が求められる避難所

従来の避難所では日本政府が回避を求める以下の3つの密を満たしやすい傾向があり、十分に新型コロナウイルス対策が行われていなければ、集団感染が発生するおそれがあります。

そのため、避難所などは集団感染リスクの低減など新型コロナウイルス対策への取り組みが求められています。

例えば避難者同士の十分なフィジカルディスタンス(身体的距離)を確保するためには避難所の収容人数を半減させる必要があり、自宅や知人宅、ホテル・旅館など避難所以外の様々な場所へ避難する分散避難を推奨しています。

新型コロナウイルス+地震に備えるための対策6選

ここまでコロナ禍における地震の基礎知識を説明しました。次にコロナ禍を踏まえた地震対策を解説していきます。どれも重要な内容になるので、ぜひ読み進めてください。

在宅避難をする

前述したように分散避難が求められています。新型コロナウイルス対策の一環としてテレワークを実施している企業も多いため、在宅避難を選ぶ方も多いでしょう。

集団感染を防ぐという観点でも在宅避難が最も推奨できますが、在宅避難は以下3つの条件を満たした場合のみ選べるため、注意が必要です。

上記3つの条件は後述しますが、根拠がないまま「きっと大丈夫」だと考えて自宅に留まってしまうと二次被害に巻き込まれてしまうおそれがあるため、注意しましょう。

また、上記の条件を満たせず知人宅や避難所へ向かう際は、通電火災が発生する可能性があるので、必ずブレーカーを落としてください。

通電火災とは、電気が復旧した際に電源コードが損傷していたり暖房器具などの電化製品が可燃物に触れていることが原因で発生する火災です。

通電火災は自宅以外へ避難中に発生しやすいため、初期消火が難しく、大規模な火災へ発展するおそれがあります。

実際に甲府地区消防本部の「震災時は通電火災に注意!」によれば、阪神・淡路大震災や東日本大震災で起きた火災の6割は通電火災であったことが判明しており、十分に注意が必要です。

防災グッズを確保する

避難に備えて事前に防災グッズを確保しておきましょう。

一般的に電気・ガス・水道などのライフラインの復旧や人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われています。

大規模な災害で避難が長期化する場合に備えて3日分を最低限とし余裕をもって1週間分の防災グッズを備蓄しておきましょう。

企業の場合は、東日本大震災で約515万人の帰宅困難者が発生したことを機に東京都帰宅困難者対策条例の条例17号で防災グッズの備蓄が求められています。

【東京都帰宅困難者対策条例条例17号】
事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します

対象となるのは、正規・非正規を問わずに同じ事業所で働く全従業員であり、全従業員分の防災グッズを確保しておくことが望ましいでしょう。

この条例にある努力義務とは「〜するように努めなくてはならない」という意味合いであり、違反したとしてもこの条例に関する罰則を受けることはありません。

ただし、企業には労働契約法の第5条で従業員に対する安全配慮義務が法的に課せられています。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

十分な量の防災グッズを用意しなかったことが原因で従業員が被害を受けた場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、損害賠償金を支払わなくてはなりません。

そのため、できうる限りの防災グッズを用意しておきましょう。

現在は新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために分散避難が推奨されているため、必ずしも従業員を事業所に避難させることが正しいとは言えません。

事業所内で十分にフィジカルディスタンスを確保するために従業員に対して分散避難を指示する場合も想定できるので、以下のような工夫をしましょう。

事業所や自宅に安全対策を施す

事業所や自宅に避難する際に二次被害の心配があれば適切な避難先ではないと言えるため、事前に安全対策を実施しておきましょう。

気軽に行えて効果のある安全対策は、主に以下のとおりです。

【キャビネットなどを固定する(事業所・自宅共通)】
キャビネットなどの家具はなるべく壁につけて、つっぱり棒やL字金具などで固定します。事業所などで部屋の中央に家具を置く場合や自宅の寝室に設置する場合は、腰までの高さの商品を選びましょう。

【窓ガラスなどに飛散防止シートを貼る(事業所・自宅共通)】
窓ガラスやガラス製のドアなどはガラス片が飛び散るのを防ぐためにあらかじめ飛散防止シートを貼っておきます。

【デスクトップPCやコピー機などのOA機器を固定する(事業所)】
転倒による負傷を防ぐため、ジェルマットやバンドで固定しておきます。

また、きちんと避難経路を確保したレイアウトにしておくことが重要です。迅速な避難を実現するために出入り口付近や非常階段には、物を置かないようにしましょう。

廊下の場合は建築基準法の第119条によって以下のように廊下の幅を確保するように定められています。

【建築基準法第119条】
通路の片側に部屋がない場合:1.2m以上の幅を確保
通路の両側に部屋がある場合:1.6m以上の幅を確保

安否確認サービスを導入する

災害はいつどこで発生するのか分からないため、企業の場合は安否確認サービスを導入しておきましょう。

安否確認には従業員の状況を確認することはもちろん、事業の復旧ができる従業員を探すという役割があります。

「わざわざ安否確認サービスを使わなくても電話やメールで十分」だと考えている方も中にはいるかもしれませんが、東日本大震災では震災直後に安否確認で電話やメールが輻輳状態に陥ったことで通信規制が実施され、一時的に利用できなくなりました。

また2018年の大阪府北部地震でも混雑によって12,800件の電話が一時的に利用できない状態に陥ったため、LINEなどの連絡アプリやSNSで安否確認が行われていたのです。

そのため、連絡アプリや安否確認サービスなどを事前に導入しておきましょう。

また事業所のみで安否確認サービスを操作できるようにしてしまうと大規模な災害が発生した際に迅速に安否確認ができないおそれがあります。

万が一のことを考えてインターネットでどのような場所でも使える安否確認サービスを導入し、住んでいる地域が異なる複数の安否確認担当者を選んでおくと良いでしょう。

さらに詳しく安否確認サービスを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

BCPで安否確認が最重要な理由とその基礎知識

BCP・防災マニュアルを策定する

企業の場合、リスク発生時に備えて事前にBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

BCPとは、災害や事故など事業におけるリスク発生時に被害を最小限に抑え、事業継続または早期復旧を図るための計画のことです。

BCPや防災マニュアルがない状態でリスクが発生すると適切な判断ができないことで事業の復旧が迅速に行えないおそれがあるばかりか、後手後手の対応になることでさらにリスクが拡大する可能性があります。

また現在は新型コロナウイルスを踏まえた内容を定めることが重要です。

従来のBCP・防災マニュアルではリスクが発生した場合を前提に今ある経営資源をベースで考える傾向があります。

新型コロナウイルスの影響で想定以上に経営資源が不足する事態に陥るおそれもあるため、従業員や取引先などの経営資源にリスクが発生した場合の対応も明確に定めておきましょう。

さらに詳しくBCPや防災マニュアルを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

コロナ禍でBCPが重視される理由と策定する上でのポイント
防災マニュアルの効果的な作り方と防災に必要な2つの対策

正確な情報収集を行う

災害発生時に適切な避難先を判断する上では迅速で正確な情報収集が必要不可欠です。

地震が発生した場合に備えて事前にハザードマップを確認しておきましょう。

ハザードマップとは、あらかじめ災害の被害状況や範囲を予測し、安全な避難場所・避難経路を記載した地図のことです。

もちろん、あくまでも予測なので安全とされていた避難場所・避難経路も被災するおそれがあるため、複数の避難場所や避難経路を選んでおきましょう。

新型コロナウイルスの集団感染を防ぐためにNewsDigestなどの新型コロナウイルス感染状況マップとハザードマップを照らし合わせておくことも大切です。

また災害状況などの詳細を把握するために以下3つのメリットがあるSNSが個人間だけでなく自治体や企業などで利用されています。

しかしSNSはデマや誤った情報も拡散されやすいというデメリットがあるため、情報の正誤を判断することが重要です。

新型コロナウイルスや自然災害などリスク情報で活躍するFASTALERT

新型コロナウイルスや自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

しかしリスクには自然災害だけでなくシステム障害、事故など多くのリスクがあり、被害を抑えるために多くのリスクを収集しようとすればするほど、人的・時間的コストがかかりますし、人の目ではどうしても必要なリスク情報の取り漏らしが発生してしまいます。

では、どのようにリスク情報をスムーズに収集していけば良いのでしょうか。近年、人的・時間的コストをかけずに様々なリスク情報を迅速に収集するために企業や自治体でFASTALERTなどのAI緊急情報サービスが導入されています。

BCPや防災対策などを目的としてすでに全ての民放キー局や大手報道機関、一般企業、自治体で幅広く導入されているFASTALERTは次の4つのメリットがあるため、迅速なリスク情報の収集と初動対応を開始することができるのです。

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まとめ

今回はコロナ禍で地震が発生した場合のリスクと避難所の取り組み、コロナ禍を踏まえた地震対策などを紹介しました。本記事の重要なポイントには、次の3点があげられます。

この記事を参考に適切な地震対策を導入しましょう。

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