コロナ禍で危惧される災害関連死とリスクを下げる対策4選

コロナ禍で自然災害が発生した場合、避難先で新型コロナウイルスの感染など災害関連死へ繋がるおそれがあります。

しかし新型コロナウイルスを含む災害関連死をどのように対策するべきなのか悩んでいる方もいるでしょう。

今回はそんな方のためにコロナ禍における災害関連死の予備知識と具体的な対策を説明してきます。

この記事を読むことで災害関連死のリスクを低減させるためのヒントが分かるので、ぜひ参考にしてください。

コロナ禍で高まる災害関連死のリスク

コロナ禍で自然災害などが発生した場合、適切な対応をとっていないと災害関連死へ繋がるおそれがあります。

災害関連死とは、災害の被害で直接亡くなるのではなく、避難先で病気を発症したり、持病が悪化することなどによって間接的に亡くなることです。

内閣府が発表する「災害関連死について」では、以下のように災害関連死が定義されています。

【災害関連死】
当該災害による負傷の悪化又は避難生活等における身体的負担による疾病により死亡し、災害弔慰金の支給等に関する法律(昭和48年法律第82号)に基づき災害が原因で死亡したものと認められたもの

自治体へ災害弔慰金を申請後に調査の上で災害関連死かどうかを判断されるため、申請されていない場合も考えると実際の災害関連死の数はデータ上の数値よりもずっと多いと推測できるのです。

主に以下の原因が災害関連死へ繋がっており、きちんとした対策が必要不可欠になります。

新型コロナウイルスが蔓延する今の状況下で別の災害発生して複合災害へ繋がった場合、災害関連死のリスクがさらに高くなると考えられます。

京都大学が発表する「東日本大震災より3年:これからの災害医療への提言」で語られているとおり、1995年の阪神・淡路大震災で発生した死者数は6,402人でしたが、そのうちの919人はインフルエンザなどの災害関連死によって亡くなっていました。

また一般社団法人避難所・避難生活学会が「新型コロナウイルス感染拡大における車中泊の危険性について」で説明しているとおり、新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために車中泊避難を選んだ場合、十分に対策を取らなければエコノミークラス症候群の発症で最悪は災害関連死へ繋がってしまうおそれがあるのです。

従来の避難所では3つの密を満たしやすい傾向にある

従来の避難所では、以下の3つの密を満たしやすく、避難所で新型コロナウイルス対策が十分に行われていなければ集団感染が発生するリスクがあるのです。

そのため、自治体は新型コロナウイルス対策を踏まえた様々な対応を行なっています。

例をあげると集団感染を防ぐためにはフィジカルディスタンス(身体的距離)の確保が重要であり、避難所に十分なスペースを設けなくてはなりません。

JVOAD避難生活改善に関する専門委員会が発表する「新型コロナウイルス避難生活お役立ちサポートブック」で説明されているように自治体は避難所が避難者で密集してしまうことを防ぐために自宅や知人宅、ホテル・旅館などへ分散して避難する分散避難を求めています。

新型コロナウイルスにおける3つの密や避難所の対応を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルスにおいて3密の回避が重要な理由
コロナ禍における複合災害の影響とリスクに備える対策7選

コロナ禍における災害関連死対策4選

ここまでコロナ禍で特に危惧されている災害関連死の現状を説明しました。次に災害関連死を防ぐための対策を具体的に解説していきます。

在宅避難を選ぶ

前述のとおり、避難所で避難者のフィジカルディスタンスを十分に確保するために分散避難が推奨されていますが、防災対策が施されており二次被害の心配がなければ自宅や知人宅を避難先として選ぶことができます。

自宅や知人宅への避難であればプライバシー問題など避難所で感じやすいストレスを低減できますが、自宅や知人宅で避難する際は事前に災害情報などを調べておくことが重要です。

「たぶん大丈夫」だと考えて自宅や知人宅へ向かうと二次被害に巻き込まれるおそれがあるため、必ずハザードマップや災害情報を調べておきましょう。

ハザードマップとは、あらかじめ災害の被害状況や範囲を予見し、安全な避難場所や避難経路を記載した地図のことです。

ハザードマップはあくまでも予測なので、安全とされていた避難場所や避難経路も被災するおそれがあるため、複数以上の避難場所・避難経路を確認しておくと良いでしょう。

防災グッズを確保する

在宅避難を選ぶ際にも重要となる対策が防災グッズの備蓄です。

在宅避難を選んだ場合はもちろん、避難所へ向かう際も数に限りはあるため、あらかじめ用意しておきましょう。

一般的に電気・ガス・水道などのライフラインの復旧や人命救助が落ち着くまでに3日程度かかると言われています。

大規模な災害によって避難が長期にわたる場合もあるため、3日分を最低限とし余裕をもって1週間分の防災グッズを用意しておくと良いでしょう。

また、日本政府は企業に対して帰宅困難者の抑制を目的に以下の東京都帰宅困難者対策条例の条例17号によって防災グッズの備蓄が求めています。

【東京都帰宅困難者対策条例条例17号】
事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します

この条例の対象となるのは正規・非正規を問わずに同じ事業所で働く全従業員であり、全従業員分の防災グッズを準備しておくことがベストです。

努力義務とは「〜するよう努める」という意味であり、この条例を破ったことに対する罰則はありません。

しかし、企業には以下の労働契約法の第5条によって従業員に対する安全配慮義務が課せられています。

【労働契約法第5条】
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

そのため、コストを削減するために防災グッズを一切用意しなかったことで従業員が被害を受けた場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、損害賠償金を支払わなくてはなりません。

この安全配慮義務は災害発生時においても決して例外ではなく、予見できる災害などのリスクに対しては可能な限りの対策を行なった上で従業員を守らなくてはならないため、なるべく多くの防災グッズを準備しておきましょう。

新型コロナウイルスの集団感染を防ぐという意味では必ずしも従業員を事業所で避難させた方が良いとは言えないと考えられます。

フィジカルディスタンスを確保するために事業所近くのホテルへの分散避難を行なったり、テレワーク中の従業員に対して在宅避難を指示することも想定できるため、以下の対応を行うと良いでしょう。

さらに詳しくコロナ禍における防災グッズを知りたい方は以下の記事をご覧ください。

Withコロナで備蓄が不可欠な防災グッズの現状とその基本

BCP・防災マニュアルを策定する

企業の場合は、あらかじめBCP・防災マニュアルを策定し、リスク発生時に備えておきましょう。

BCPとは、災害などのリスク発生時に事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。

BCPや防災マニュアルを策定していない状態でリスクが発生した場合、適切な判断ができないことで事業の早期復旧が迅速に行えないおそれがあるため、きちんと作成しておきましょう。

コロナ禍を前提にBCPや防災マニュアルを策定し、新型コロナウイルスの集団感染を防ぐためにはどうするのか、分散避難を前提にどこへ避難させるのかなど決めます。

また新型コロナウイルスの影響で想定以上に経営資源が不足する場合もあり、今の経営資源をベースにBCPや防災マニュアルに着手するとリスク発生時に機能しないおそれがあります。

そのため、最悪の状況も想定し事業所で発生するリスクだけでなく、取引先などのリソースにリスクが発生した場合の対応も明確に定めましょう。

詳しくBCPや防災マニュアルの策定方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

BCP策定の基礎知識と読んで得する策定の6つの手順
防災マニュアルの効果的な作り方と防災に必要な2つの対策

正確な情報収集を行う

新型コロナウイルス対策でテレワークでの在宅勤務を実施している企業も多く、避難の対応など適切な指示を従業員に与えるためには迅速で正確な情報収集が欠かせません。

新型コロナウイルスが確認されている施設付近に避難した場合は集団感染が発生するリスクがあります。

そのため、災害情報だけでなくNewsDigestなどの新型コロナウイルス感染状況マップを確認しておきましょう。

また近年は災害状況など調べるために以下3つのメリットがあるSNSが企業や自治体で注目を集めています。

地域の状況などを調べる際にも役立つSNSですが、悪質なデマや誤った情報も拡散されやすいというデメリットもあるため、正誤を確かめることが重要です。

人海戦術でSNS上に投稿された情報を分析しても時間がかかるため情報共有・発信が遅れやすく、どうしても必要な情報の取り漏らしが発生してしまいます。

新型コロナウイルスや自然災害などリスク情報で活躍するFASTALERT

新型コロナウイルスや自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

しかしリスクには自然災害だけでなくシステム障害、事故など多くのリスクがあり、被害を抑えるために多くのリスクを収集しようとすればするほど、人的・時間的コストがかかりますし、人の目ではどうしても必要なリスク情報の取り漏らしが発生してしまいます。

では、どのようにリスク情報をスムーズに収集していけば良いのでしょうか。近年、人的・時間的コストをかけずに様々なリスク情報を迅速に収集するために企業や自治体でFASTALERTなどのAI緊急情報サービスが導入されています。

BCPや防災対策などを目的としてすでに全ての民放キー局や大手報道機関、一般企業、自治体で幅広く導入されているFASTALERTは次の4つのメリットがあるため、迅速なリスク情報の収集と初動対応を開始することができるのです。

【FASTALERTの4つのできる】
・災害などのリスク情報がAIによってほぼリアルタイムで検知できる
・報道ではカバーしきれない地域などの細かい情報も入手できる
・1つのサービスで自然災害、事故、事件など幅広いリスクを調査できる
・現地に行かなくてもテキスト、映像、写真で状況が把握できる

迅速なリスク情報の収集は事業の被害を抑えるための初動対応を開始する上では必要不可欠なので、リスク情報の収集をスムーズに行いたいとお考えの担当者さまは、ぜひFASTALERT基本紹介資料から資料をお申し込みくださいませ。

【サービス資料で分かる3つの内容】
・これまでFASTALERTが検知した主なリスク情報一覧
・業種ごとのFASTALERTの活用シーン
・現在ご利用いただいている企業さまのレビュー

FASTALERTは、企業・自治体のお客様専用のサービスとなります。
※ソーシャルリスクレポートなどその他の資料は、こちらの資料ダウンロードからご覧ください。

まとめ

今回はコロナ禍における災害関連死の基礎知識と具体的な災害関連死対策などを説明しました。最後にもう一度おさらいすると本記事の重要なポイントには、次の3点があげられます。

この記事を参考にしてコロナ禍における災害関連死をきちんと対策しましょう。

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