新型コロナウイルスに関する結膜炎の現状とその基礎知識

新型コロナウイルスに関する研究などが日々発表されていますが、新型コロナウイルスの症状に結膜炎があるという情報を読んだことはありませんか。

この話を聞いて新型コロナウイルスの感染で結膜炎になっているかもしれないと不安になっている方も少なからずいるはずです。

今回はそんな方のために立証されていない新型コロナウイルスによる結膜炎の現状と新型コロナウイルスの疑いがある状態でいきなり病院に行ってはいけない理由などを紹介していきます。

この記事を読むことで新型コロナウイルスに関する結膜炎の理解を深めることができるので、ぜひ読み進めてください。

※現時点(本記事公開時点)の情報を説明しています。今後の研究結果やデータによって内容が変わるおそれがあるので、ご注意ください。

新型コロナウイルスの2種類の感染経路

新型コロナウイルスに関する結膜炎を知る前に、まずは新型コロナウイルスの感染経路を把握しておきましょう。

現時点で立証されている新型コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染の2種類があります。

【飛沫感染】
新型コロナウイルス感染者による咳やくしゃみによって飛び散った飛沫(ウイルスを含んだ水分)を鼻や口から吸い込んで感染することです。
現時点では飛沫の最大飛距離は約2メートルであり、これ以上離れていれば感染しないと考えられています。

【接触感染】
新型コロナウイルス感染者の飛沫に手で接触した状態で、目・鼻・口などの粘膜に触れると感染することです。
ドアノブやエレベーターの押しボタン、電車のつり革など不特定多数の方が触れる場所には、十分に注意しましょう。

またNIH(アメリカ国立衛生研究所)などの研究グループが「Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1」によってエアロゾルの状態で新型コロナウイルスが最大3時間生存するという研究結果を発表。

これらの情報がもとになって、新型コロナウイルスが空気感染するという誤った認識がSNSなどで広がりましたが、現時点では新型コロナウイルスによる空気感染は立証されていません。

さらに詳しく新型コロナウイルスによる空気感染の基礎知識を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルスの空気感染に関する現状と2つの感染経路

新型コロナウイルスによる結膜炎の基礎知識

ここまで新型コロナウイルスに関する感染経路を説明しました。次に新型コロナウイルスによる結膜炎の現状を解説していきます。

そもそも結膜炎とは

結膜炎とは結膜(白目からまぶたの裏を覆う粘膜)が充血・炎症する病気のことです。

まゆずみ眼科病院が発表する「3種類の結膜炎」によれば、結膜炎を大まかに分けると以下の3種類に分類されます。

【細菌性結膜炎】
細菌の感染によって生じる結膜炎のことで、点眼治療で一般的には短期間で治癒します。基本的に感染力は弱いとされていますが、子供や身体の免疫力が下がっている方の場合は感染に注意する必要があります。

【ウイルス性結膜炎】
ウイルスに感染したことによって起こる結膜炎のことです。中には感染力が非常に強いウイルスもあり、仕事を休むなど二次感染を起こさないように注意する必要があります。

【アレルギー性結膜炎】
花粉やハウスダストなどのアレルギーによって発症する結膜炎のことで、他者にうつることはありません。

上記のように細菌性結膜炎・ウイルス性結膜炎が周囲に感染を拡大させてしまうおそれがあり、アレルギー性結膜炎は他者に感染しないとされています。

現時点では新型コロナウイルスと結膜炎の関連は不明

WHO(世界保健機関)と中国が共同で調査したレポート「Report of the WHO-China Joint Mission on Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)」によれば、2020年2月20日時点で中国の患者55,924人のうち、症状として結膜の充血が見られたのは0.8%でしたが、眼科医の診察を受けたかどうかは記載されていません。

またAAO(米国眼科学会)が発表する「Important coronavirus updates for ophthalmologists」によれば新型コロナウイルス感染者が稀に結膜炎を発症することが報告されているため、新型コロナウイルスの症状の1つとして結膜炎になるおそれがあると示唆しているものの、現時点では立証されていないとしています。

そのため、WHO(世界保健機関)やCDC(アメリカ疫病予防管理センター)は結膜炎を正式に新型コロナウイルスの症状の1つとしては分類していないのが現状です。

研究が進んでいない現時点ではまだ十分なデータがあるとは言えず、関係性も立証されていませんが、公益社団法人日本眼科学会が発表する「新型コロナウイルス感染症の目に関する情報について (国民の皆様へ)」でも語られているとおり、現段階では稀ながら新型コロナウイルスによって結膜炎が発症するおそれがあると考えられています。

ただし前述したとおり、結膜炎にはさまざまな種類があるため、結膜炎になったからといって必ずしも新型コロナウイルスに感染しているとは限りません。

そのため、37.5度以上の熱が数日間にわたって続いているかどうかなど、他の症状も見て総合的に判断する必要があります。

新型コロナウイルスの主な症状を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルスの主な症状と無症状の場合に行うべき対応

新型コロナウイルスによる結膜炎の疑いがある場合の対応

他の症状から総合的に判断して新型コロナウイルスに感染している疑いが高い場合でも直接病院に行くのはやめましょう。

厚生労働省の「国民の皆さまへ (新型コロナウイルス感染症)」によれば、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気にかかっている方が多数だとされています。

また高齢者や基礎疾患を抱えている方が新型コロナウイルスで重症化しやすい傾向にあるとされているため、感染拡大を防ぐために新型コロナウイルスの疑いがある方は帰国者・接触者相談センターや新型コロナコールセンターに連絡しましょう。

さらに詳しく新型コロナウイルスが疑われる場合に問い合わせる電話相談窓口を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルスの疑いで直接病院へ行ってはいけない理由

現時点で有効とされる新型コロナウイルス対策3選

この章では現時点で効果的だと考えられている新型コロナウイルス対策を紹介していきます。どれも重要な内容になるので、ぜひ参考にしてください。

手洗い・消毒を徹底する

日本ウイルス学会の「 新型コロナウイルス感染症について」によれば、今回の新型コロナウイルスはエンベロープウイルスに該当し、手洗いやアルコール消毒などで感染力を失うとされています。

そのため、新型コロナウイルスによる接触感染のリスクを減らすために定期的な手洗いやアルコール消毒を徹底しましょう。

またドアノブや照明のスイッチ、デスクなど不特定多数が手を触れる場所もきちんとアルコール消毒しておくことも接触感染を防ぐ上で重要です。

手洗いの効果的な時間などをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

新型コロナウイルス対策で消毒が有効とされる理由

マスクを着用する

新型コロナウイルスに感染しても人によっては少し体調が悪い程度にしか感じられない無症状のケースも確認されています。

少しでも体調が悪いようであればマスクを着用し、周囲への飛沫感染・接触感染のリスクを下げましょう。

また周囲と距離を取りづらい場所でもマスクの着用が推奨されていますが、WHO(世界保健機関)の「Advice on the use of masks in the context of COVID-19」でも語られているとおり、健康な方が着用するマスクの予防効果は現時点では限定的だと考えられています。

そのため、マスクのみを過信せず、そのほかの対策も怠らないようにしましょう。

さらに詳しく新型コロナウイルスに対するマスクの効果を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

新型コロナウイルスに関するマスクの効果とその基礎知識

テレワークなどで周囲と距離をとる

新型コロナウイルスの感染およびに感染拡大を防ぐため、週末の外出自粛の他に以下4つの対策も実施しましょう。

業務上テレワークなどを導入できない企業もありますが、その場合は手洗いやアルコール消毒などその他の新型コロナウイルス対策を徹底的に行ないましょう。

新型コロナウイルス対策としてのテレワークなどをより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

テレワークが新型コロナウイルス対策として重視される理由
企業の新型コロナウイルス対策6選と知らないと危険な基本

新型コロナウイルスや自然災害などリスク情報で活躍するFASTALERT

新型コロナウイルスや自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

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まとめ

今回は新型コロナウイルスによる結膜炎の基礎知識と新型コロナウイルスの疑いがある場合の対応などを説明しました。本記事の重要なポイントには、以下の3点があげられます。

この記事を参考にして適切な手順で受診しましょう。

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