複合災害のおさえておきたい基礎知識と実践的な対策方法5選

基本的には1つの災害が発生しますが、複数の災害が同時に起きる複合災害が発生する場合があります。

複合災害の発生はそれほど珍しくないため、きちんと対策を立てておくことが重要ですが、具体的にどのように対策すればいいのかわからないという方も少なくないでしょう。

今回はそんな方のために複合災害の基本とその対策方法などを紹介していきます。

この記事を読むことできちんと複合災害が発生した場合も対処できるようになるので、ぜひ読み進めてください。

複合災害とは


複合災害とは、2つ以上の災害がほぼ同時期または復旧中に発生することです。この複合災害が発生した場合、さらに被害が深刻となり、復旧が長期化します。

複合災害として組み合わさる可能性がある災害としては、主に以下の災害があげられます。地震、火災、津波、台風、土砂崩れ、豪雨、豪雪、原子力発電所の事故等の特殊災害など

地震によってストーブなどの暖房器具が転倒した事による火災など複合災害には様々な組み合わせがあるため、事前に予測しておくことが難しいという問題があります。

また以下3つの理由から単独の災害よりも複合災害の対応は困難となるのです。

そのため、複合災害による被害を深刻化させないように、きちんと複合災害の対策を立てておくことが大切です。

複合災害の主な3つの例

次に過去に日本で起きた複合災害の一例を説明していきます。ぜひ参考にしてください。

新潟県中越地震(台風・地震・豪雪)

2004年の新潟県中越地震では、地震が起きる3日前に発生した台風23号の豪雨によって、地盤が緩んだことにより土砂災害の被害が拡大化し、10万棟以上の家屋倒壊が発生。

また災害からの復旧を行なっていた2ヶ月後に19年ぶりの記録的な豪雪が発生し、さらに建物被害が拡大したのです。

東日本大震災(地震・津波・原発事故)

2011年の東日本大震災では、マグニチュード9.0の地震が発生し福島第一原子力発電所で多くの損害が起きました。

原子力発電所は非常用電源に切り替えて運転を再開しましたが、地震から約50分後に押し寄せた津波で非常用電源も損傷し、原子炉の冷却を試みたものの結果的に大規模な原発事故に繋がってしまいました。

熊本地震(地震・土砂崩れ)

2016年に発生した熊本地震では、地震による影響で家屋倒壊だけでなく158件の大規模な土砂災害が発生しました。

さらに2ヶ月後に熊本県内で豪雨が発生し、再び土砂災害に見舞われ、県内で5人の方が亡くなりました。

この被害は地震によって地盤が緩んだ状態であったため、土砂災害が通常よりも発生しやすい状態にあったとされています。

複合災害に対する効果的な5つの対策

次に複合災害に対して効果的な対策を解説していきます。どれも参考になる情報ばかりなので、ぜひ読み進めてください。

BCP・防災マニュアルを作成する

単独の災害だけでなく、複合災害も想定したBCP・防災マニュアルを策定しておきましょう。

前述したように複合災害の組み合わせは多種多様なので、想定できるありとあらゆる組み合わせの複合災害を洗い出した上で、BCP・防災マニュアルを作成していきます。

BCPとは災害や事故など様々なリスクが発生した際に事業の継続または早期復旧を図るための計画のことです。

このBCPを導入していないまま災害に遭うと冷静な判断を行えず迅速な事業の復旧ができないおそれがあるため、導入しておくと良いでしょう。

BCPと防災マニュアルの違いは、BCPが災害だけでなく資金難など事業を脅かす多種多様なリスクを対象にするのに対して、防災マニュアルは建物や従業員などを災害から守る役割を持っています。

BCPの中に防災マニュアルが含まれていると言えますが、きちんと対処するために両方を策定しておくと良いでしょう。

よりBCPと防災マニュアルを知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。

https://jxpress.net/bcp/

https://jxpress.net/disaster-prevention-manual/

複合災害を想定した訓練を行う

策定したBCP・防災マニュアルを従業員に浸透させるために定期的に訓練を行いましょう。

訓練を実施する際は複合災害を想定したシナリオを用意し、策定したBCP・防災マニュアルの内容に基づいた訓練を行います。

ただし同じ内容のシナリオを使い回すことがないようにしましょう。というのも同じシナリオを繰り返し使うと、想定外の事態が発生した場合に対処できないおそれがあるからです。

また訓練終了直後に疑問に思った点や改善点を洗い出し、BCP・防災マニュアルを定期的に修正していくことで、より効果的なBCP・防災マニュアルに近づいていきます。

備蓄品を準備しておく

災害が発生した場合に備えて事前に防災グッズなどを備蓄しておきましょう。

水道・電気・ガス等のライフラインの復旧や支援物資の到着までに一般的に3日程度かかると言われており、基本的に3日以上の備蓄が推奨されています。

しかし複合災害が発生した場合は、被害が深刻となり復旧が長期化しやすいので、余裕を持って1週間分の防災グッズを準備しておくと良いでしょう。

また東日本大震災をきっかけに内閣府が発表した「東京都帰宅困難者対策条例」の条例第17号では、以下のように企業に防災グッズの確保を求められています。事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の3日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します。

この条例の対象になっているのは正規・非正規を問わずに同じ事業所内で働く全従業員であり、全従業員分の防災グッズを用意しておくことがベストです。

この条例に書かれている努力義務とは「〜するよう努めなければならない」という意味合いであり、この条例を破ったからと言って特に罰則を受けることはありません。

しかし防災グッズを一切準備しないなど企業が安全確保を怠っていたことが原因で従業員に被害を与えた場合、安全配慮義務違反として法的責任を問われ、従業員に損害賠償を支払う必要があるので、できうる限りの防災グッズを用意しておくと良いでしょう。

準備するべき防災グッズなどを知りたい方は以下の記事をご覧ください。

https://jxpress.net/disaster-prevention-item/

https://jxpress.net/disaster-prevention-food/

システムやデータのバックアップをする

災害発生後に事業の継続や早期復旧を図るために、きちんとシステムやデータのバックアップを取っておきましょう。

複合災害はどのような事態が発生するのか予測できないため、バックアップは1箇所に置いておくのではなく、複数の安全な遠隔地に保管しておくと万が一の事態が発生した場合も安心です。

また災害発生後に迅速にシステムやデータの復旧を行うために、損害を受けたデータ・システムの復旧を行う仕組みや体制であるDRをきちんと導入しておきましょう。

DRでは、目標復旧時点(RPO)・目標復旧時間(RTO)・目標復旧レベル(RLO)の3点を明確に設定した上でシステム・データの復旧を行うため、最小限のコストで迅速に復旧できるはずです。

DRを無視して全てを一度に復旧させようとすると、余計なコストがかかり迅速に復旧できないおそれがあるので、注意しましょう。

ここでは簡易的な紹介となりましたが、さらに詳しくDRを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

https://jxpress.net/bcp-dr/

避難経路・避難場所を確認しておく

あらかじめ事業所近辺にある避難経路・避難場所を国土交通省や自治体が発表しているハザードマップで確認しておきましょう。

ハザードマップとは災害による被害状況やその範囲を予測し、安全な避難経路・避難場所を記載した地図のことです。

ハザードマップは災害別に用意されており、複合災害発生時は2種類以上のハザードマップを照らし合わせて、安全な避難経路・避難場所を探しましょう。

また複合災害発生時は、被害が広範囲にわたる場合も多く、ハザードマップで安全とされている避難経路・避難場所も被災してしまうおそれがあります。

そのため、事前に複数の避難経路・避難場所を決めた上で、万が一の事態が発生した場合も臨機応変に動けるようにしておきましょう。

自然災害などリスク情報の収集やBCPで活躍するFASTALERT

自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

しかしリスクには自然災害だけでなくシステム障害、事故など多くのリスクがあり、被害を抑えるために多くのリスクを収集しようとすればするほど、人的・時間的コストがかかりますし、人の目ではどうしても必要なリスク情報の取り漏らしが発生してしまいます。

では、どのようにリスク情報をスムーズに収集していけば良いのでしょうか。近年、人的・時間的コストをかけずに様々なリスク情報を迅速に収集するために企業や自治体でFASTALERTなどのAI緊急情報サービスが導入されています。

すでに全ての民放キー局や大手報道機関、一般企業、自治体で幅広く導入されているFASTALERTは次の4つのメリットがあるため、迅速なリスク情報の収集と初動対応を開始することができるのです。

【FASTALERTの4つのできる】
・災害などのリスク情報がAIによってほぼリアルタイムで検知できる
・報道ではカバーしきれない地域などの細かい情報も入手できる
・1つのサービスで自然災害、事故、事件など幅広いリスクを調査できる
・現地に行かなくてもテキスト、映像、写真で状況が把握できる

迅速なリスク情報の収集は事業の被害を抑えるための初動対応を開始する上では必要不可欠なので、リスク情報の収集をスムーズに行いたいとお考えの担当者さまは、ぜひFASTALERT基本紹介資料から資料をお申し込みくださいませ。

【サービス資料で分かる3つの内容】
・これまでFASTALERTが検知した主なリスク情報一覧
・業種ごとのFASTALERTの活用シーン
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FASTALERTは、企業・自治体のお客様専用のサービスとなります。
※ソーシャルリスクレポートなどその他の資料は、こちらの資料ダウンロードからご覧ください。

まとめ

今回は複合災害の基礎知識と具体的な対策方法などを紹介しました。最後にもう一度おさらいすると本記事の重要なポイントには、次の3点があげられます。

この記事を参考にして、複合災害に備えておきましょう。

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