世界で表明されている気候非常事態宣言と日本の自治体における取り組み事例4選

地球温暖化やそれに伴う気候変動を受けて気候非常事態宣言が表明する国が増えており、日本の様々な自治体でも宣言され始めています。しかし、これから気候非常事態宣言に関する取り組みを開始しようと検討していても、具体的な自治体の取り組み事例が分からずにどのように進めるべきなのか困っている自治体職員も中にはいるでしょう。

今回はそんな担当者のために気候非常事態宣言の概要と日本の自治体における取り組み事例を説明していきます。この記事を読むことで気候非常自治体宣言の理解が深まるので、ぜひ参考にしてください。

地球温暖化など様々な異常気象に対する自治体の気候非常事態宣言

年々、地球温暖化によって気温が上昇していますが、皆さんはどのような対策をされているでしょうか。中にはあまり深刻に捉えていないという方もいるかもしれませんが、地球温暖化は単に世界の平均気温を上昇させるだけでなく、気候変動を引き起こし、海面上昇による洪水や干ばつ、生態系への悪影響など甚大な被害をもたらすため、リスクによる被害を防ぐためには今から一人一人が地球温暖化を防ぐ対応をしていく必要があります。

2018年には地球温暖化の専門機関であるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)がCO2排出量が現状のまま推移した場合などの研究結果である報告書「Global Warming of 1.5 ºC」を発表。同報告書の第2章によれば、地球温暖化とそれに伴う気候変動によるリスクを最小限に留めるためには、平均気温の上昇を1.5℃以内に抑える取り組みなどを行う必要があると主張しました。

こうした背景から気候変動に危機感を覚えた日本を含む世界各国が気候非常事態宣言を次々と表明しており、温暖化による気温上昇を1.5℃以内に抑えるための取り組みなど様々な環境対策が推進されています。

ニュースなどで気候非常事態宣言をご存知の方もいると思いますが、正確には意味を把握していないという方のために説明すると、気候非常事態宣言(CED:Climate Emergency Declaration)とは、気候変動に関する非常事態宣言を表明し、気候変動のキャンペーンや対策などの取り組みを進めていく取り組みのことです。気候非常事態宣言によって環境政策を行うことはもちろん、住民や事業者など人々の関心を集め、気候変動対策の推進を加速できます。

ここ日本では長崎県壱岐市が日本で初めて気候非常事態宣言を掲げており、それに続いて神奈川県など様々な自治体が気候非常事態宣言を発表し、地球温暖化やそれに伴う気候変動を回避するための取り組みを進めています。

自治体職員必見!気候非常事態宣言における自治体の主な取り組み事例4選

先ほど説明したとおり、気候非常事態宣言は国外のみならず日本の各自治体でも表明されており、様々な取り組みが推進されていますが、具体的に気候非常事態宣言を表明する自治体でどのような取り組みが行われているのか気になる方もいるのではないでしょうか。

そんな方のためにこの章では、気候非常事態宣言を発表した自治体の主な取り組み事例を説明していくので、ぜひ参考にしてください。

再生可能エネルギーへの完全移行を図る長崎県壱岐市

前述したように日本で初めて気候非常事態宣言を発表したのは、長崎県壱岐市でした。AIやIoTを活用しながら地域の課題解決を目指すために幅広い長崎県壱岐市はSDGs都市に選定されており、長崎県壱岐市が発表する「気候非常事態宣言」によれば、主に以下の気候非常事態宣言に関する取り組みが行われています。

4Rとは、Refuse(ゴミの発生回避)・Reduce(ゴミの排出抑制)・Reuse(再利用)・Recycle(再資源化)の4つの総称のことです。Recycleを実施している方も多くいますが、それだけでは十分だとは言えず、4Rを全て実行することで良好な地球環境の実現につながります。この4Rの推進によってすでに長崎県トップであるリサイクル率36%を記録しており、2027年には40%以上に向上させることが目指されています。

SDGs未来都市である神奈川県の「かながわ気候非常事態宣言」

同じくSDGs未来都市に選定されている神奈川県は、長崎県壱岐市に続いていち早く気候非常事態宣言を発表しました。神奈川県が発表する「 かながわ気候非常事態宣言 〜いのちを守る持続可能な神奈川の実現に向けて〜」によれば、SDGsの理念である「誰一人取り残さない」を前提に、主に以下3つの取り組みを進めています。

【①ハード・ソフトでの風水害などの対策強化】
土砂災害防止施設や漁港などの防災機能の強化・整備、市町村への支援充実、避難対策の強化、情報伝達機能の強化など

【②2050年の脱炭素社会実現に向けた取り組み】
気候変動対策の推進、太陽光などの再生可能エネルギーなどの導入加速化、水素エネルギーなど分散型電源の導入拡大など

【③気候変動に関する情報共有・普及啓発】
県民・事業者・小中高生への気候変動に関する理解促進、再生可能エネルギーの普及啓発の実施など

2050年までのゼロカーボン実現を目指す鳥取県東伯郡北栄町

バイオマス産業都市に選定されるなど積極的に環境政策に取り組んでいる鳥取県東伯郡北栄町。北栄町が発表する「北栄町気候非常事態宣言」によれば、2050年までのゼロカーボン(人為起源のCO2実質排出ゼロ)を実現するべく、主に以下の取り組みを行っています。

エシカル消費とは、人や社会、環境に配慮した消費行動のことであり、リサイクル製品の購入や地産地消などがあげられます。

「ぐんま5つのゼロ」を推進する群馬県

日本の自然災害が激甚化する事態を受けて群馬県も「群馬・気象災害非常事態」を表明し、それとあわせて具体的な取り組みである「ぐんま5つのゼロ宣言」を行いました。群馬県が発表する「2050年に向け群馬県は『ぐんま5つのゼロ』を宣言します!!」主に以下5つの取り組みが推進されています。

【自然災害による死者「ゼロ」】
災害に強い県土づくりのためのソフト・ハード両面での取り組みを徹底や県民の防災意識強化

【温室効果ガス排出量「ゼロ」】
ぐんま再生可能エネルギープロジェクトの推進、省エネ・節電対策のさらなる推進

【災害時の停電「ゼロ」】
ぐんま再生可能エネルギープロジェクトの推進

【プラスチックごみ「ゼロ」】
資源環境の構築、ワンウェイプラスチックの使用削減、代替素材への転換

【食品ロス「ゼロ」】
食品ロス削減、食品製造業や流通小売業などの食品ロスゼロ、フードバンク活動など

群馬県は、「2050年に向けた『ぐんま5つのゼロ宣言』実現プラン」に基づき、地域の住民や事業者等と連携しながら上記のぐんま5つのゼロ宣言を実現していくとしています。

自然災害など様々なリスク情報の収集に役立つFASTALERT

自然災害などのリスクによる被害を最小限に抑えるためには迅速にリスク情報を把握しておく必要があり、万が一リスク情報の確認が遅れると初動対応の開始が遅くなるため、被害の拡大へつながるおそれがあります。

しかしリスクには自然災害だけでなくシステム障害、事故など多くのリスクがあり、被害を抑えるために多くのリスクを収集しようとすればするほど、人的・時間的コストがかかりますし、人の目ではどうしても必要なリスク情報の取り漏らしが発生してしまいます。

では、どのようにリスク情報をスムーズに収集していけば良いのでしょうか。近年、人的・時間的コストをかけずに様々なリスク情報を迅速に収集するために企業や自治体でFASTALERTなどのAI緊急情報サービスが導入されています。

BCPや防災対策などを目的としてすでに全ての民放キー局や大手報道機関、一般企業、自治体で幅広く導入されているFASTALERTは次の4つのメリットがあるため、迅速なリスク情報の収集と初動対応を開始することができるのです。

【FASTALERTの4つのできる】
・災害などのリスク情報がAIによってほぼリアルタイムで検知できる
・報道ではカバーしきれない地域などの細かい情報も入手できる
・1つのサービスで自然災害、事故、事件など幅広いリスクを調査できる
・現地に行かなくてもテキスト、映像、写真で状況が把握できる

迅速なリスク情報の収集は事業の被害を抑えるための初動対応を開始する上では必要不可欠なので、リスク情報の収集をスムーズに行いたいとお考えの担当者さまは、ぜひFASTALERT基本紹介資料から資料をお申し込みくださいませ。

【サービス資料で分かる3つの内容】
・これまでFASTALERTが検知した主なリスク情報一覧
・業種ごとのFASTALERTの活用シーン
・現在ご利用いただいている企業さまのレビュー

FASTALERTは、企業・自治体のお客様専用のサービスとなります。
※ソーシャルリスクレポートなどその他の資料は、こちらの資料ダウンロードからご覧ください。

最後に

昨年9月長崎県壱岐市が気候非常事態宣言を行ってから表明する自治体がこの1年で増えており、その数は本記事執筆時点で40件を超え、スマートシティの取り組みが推進されると共に注目を集めています。

気候変動によるリスクを防ぐために自治体が気候非常自治体宣言で定めている対応に取り組むことは前提に一人一人が平時から対策をしていきましょう。

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