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【独自調査】ワクチン高齢者接種 4月から開始「可能」は約6割

JX通信社では、新型コロナワクチン接種の準備状況に関するアンケートを、全国の市区町村1,741の自治体に対して実施しました。2021年2月13日現在、662自治体から回答がありました。

アンケートの結果、自治体の住民全員が2回ワクチンを受けると想定して、全員の接種が終わる時期に「年内には終わらない」を選んだ自治体は110と有効回答数の約23%を占めることが明らかになりました。

また、全員の接種が終わる時期として、東京オリンピックの開催が予定されている2021年7月より前の時期を選んだ自治体は12と有効回答数の約2%に過ぎませんでした。

(有効回答数662自治体のうち非回答152自治体を除く510自治体が分母となる)

21年2月14日、国内で初めてとなる新型コロナウイルスのワクチンを田村厚生労働大臣が正式に承認しました。15日週には医療従事者への先行接種が始まる見通しです。では各自治体で、どのような準備がなされているのでしょうか。アンケートの結果を報告します。

接種会場、接種を担当する医師・看護師の準備は?

新型コロナウイルスのワクチン接種に必要なのは、「ワクチン」だけではありません。接種するための会場、そして接種を担当する医師・看護師も必要です。これらは各自治体が調整する必要があります。そこで、調整がどれほど決まったかを聞きました。

(有効回答数662自治体のうち非回答4自治体を除く658自治体が分母となる)
(有効回答数662自治体のうち非回答12自治体を除く650自治体が分母となる)

ワクチンを接種する会場が「すべて決まった」と回答した自治体は、わずか約8%でした。また、接種を担当する医師・看護師が「すべて決まった」と回答した自治体はさらに減って、たった約3%でした。

ちなみに、両方とも「すべて決まった」と回答した自治体は12のみ、約2%です。逆に、両方とも「まったく決まっていない」と回答した自治体は135、約21%もあります。

これから急ピッチで会場や医師・看護師の調整が行われると思いますが、15日週には医療従事者への先行接種が始まる想定のスケジュールが国から示されています。出足から、各地で「ワクチン接種の遅れ」となる可能性が垣間見れます。

ちなみに、接種会場として想定している施設でもっとも多いのが市民会館などの公共施設、次に病院・診療所、そして体育館などの学校施設だと分かりました。どうやら公共施設と病院・診療所を併用する自治体が多いようです。なかには営業中の商業施設や空き店舗の一部を間借りして会場とする事例も確認できました。今後、接種会場の拡大や、医師・看護師の増員も考えられます。

65歳以上のワクチン接種開始時期は?

新型コロナウイルスのワクチン接種について、国は65歳以上の高齢者向けの接種開始時期を「4月以降」としています。そこで、各自治体では実際に4月以降にワクチンが接種可能かを聞きました。

(有効回答数662自治体のうち非回答8自治体を除く654自治体が分母となる)

「可能」と回答した自治体は、半数を超えて約56%でした。

それ自体は「素晴らしい」と感じますが、ワクチンを接種する会場や接種を担当する医師・看護師が「すべて決まった」「一部決まった」と回答している割合から考えると「完全では無いけれど、とりあえずは始められる」ような状況ではないかと推察されます。

実際、「可能」と回答した自治体のうち、ワクチンを接種する会場が「まったく決まっていない」と回答した自治体が40で約6%、「一部決まった」と回答した自治体が274で約43%を占めます。また接種を担当する医師・看護師が「まったく決まっていない」と回答した自治体が121で約19%、「一部決まった」と回答した自治体が219で約34%を占めます。

これらの結果から、4月から接種が可能だという「宣言」「意気込み」のようなものであって、裏付けとなる人や場所の確保がままならないことが明らかとなりました。

ちなみに、「遅れる可能性がある」「まだわからない」と答えている自治体も、最遅で6月ごろには始められるのではないかと回答しており、ここ数ヶ月で急速にフローが確立されていくのだと考えられます。

どうすればワクチン接種を受ける時期は早まる?

冒頭で紹介した通り、住民全員が2回ワクチンを受けると想定して、全員の接種が終わる時期に「年内には終わらない」を選んだ自治体が110で約23%を占めます。

(有効回答数662自治体のうち非回答152自治体を除く510自治体が分母となる)

遅くとも6月にはワクチン接種が始まるのに、なぜ「半年以上かかる」という声が多く出ているのでしょうか。その理由として、情報提供の不十分さ故にスケジュールを詳細に落とし込めないからだと考えられます。

自治体からは「ワクチンがいつ届くのかわからない」「ワクチンの供給スケジュールが知らされていない」といった時間に関する問題、「ワクチン接種円滑化システム(VーSYS)の操作方法がわからない」といったシステムに関する問題、「報道で詳細を知る」といった情報連携に関する問題、その他にもワクチン自体の説明、補助金に関する説明、集団接種のレイアウトが現実的では無いなど、多種多様な自治体の声が寄せられました。

こうした諸問題を抱えたまま、新型コロナウイルスのワクチンを接種し終えることは、様々ある自治体にとって非常に難しいのだと思われます。したがって、こうした声を踏まえて早急に課題を解決し、一刻も早くワクチン接種時期の前倒しが強く望まれます。

アンケート結果の詳細

アンケート回収期間:2021年1月29日〜2021年2月13日
アンケート対象:全国1,741自治体
アンケート回答:662自治体

※本アンケートについてお知りになられたいメディア・報道関係者は、info@jxpress.net(広報担当:松本)までお問い合わせ下さい。

※本内容は引用可能です。その際は「JX通信社調べ」であることを明記してください。また、本URLを添付していただければ幸いです。

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